ロールセンター変更ナックル取付

荷重の左右方向への移動量が増えると、外側タイヤのグリップは荷重量増加分に対し少な目にしか増加してくれないので(内側タイヤの減少分が丸々外側に移ってくれない)全体のグリップ量としては減ってしまいます。よって荷重移動量は少なくしたいのですが、そのためには車重かトレッドか重心高さを変えないといけません。サスレートを変えても変化しませんから「ロールを抑えてグリップさせる」「ロールさせてグリップさせる」どっちも間違いです(スタビライザーはイン側タイヤを引き上げる動きをするので、イン側荷重は減り、その分アウト側に移る=荷重移動量に影響を与えるため、厳密には強化すると全体のグリップが低下します)

たまに「車高を下げると重心のダウン量よりロールセンターのダウン量が大きく、ロールが大きくなるのでNG」いう話を聞きますが、ロール量には車重・重心高・トレッドに加えてサス・スタビ・ロールセンターが絡んできます。車高ダウンしている車はレートが上がっているのが普通ですし、ロールセンターだけを取り上げて考えてもあまり意味ないです。

# 週末の楽しみ103のレートバランスでは、サスレート変更による前後方向への荷重の移動量を定量化してアンダーオーバーを量っています。左右方向のグリップが変化して前後バランスが変わる訳ではないです。

ロードスターのロールセンターの位置はリア側よりフロント側が低くなっています。前下がりのロールセンター軸は、一般的に横方向に重量が移動するのをフロント側で早め、安定したアンダーステア特性を出すために主に乗用車に用いられる設計だそうです。ロールセンターが重心から遠いフロントの方がロールが大きい=リアからフロントへ荷重が移動しますので前下がりのロール軸はオーバー傾向ですが、その分フロントのホイールセンターレートを上げる事で対応させます。その結果、路面のうねりなどの外乱に対してフロント周りの姿勢変化が少なくなり純正のような低いサスレートでも「安定した」アンダー特性となる、という事だと理解しています。
このロール軸をフォーミュラのように重心の連続軸に出来るだけ平行するように設定する事で、フロントとリアで発生するロールと重量の移動とをリニアなものにでき、マシンをリニア、あるいはニュートラルな特性に設定することが出来るようで、これがロードスターのフロントロールセンターを上げる事のメリットだと考えています。


発売当初から気になって仕方が無かったSP-TEC製のフロントナックルです。ナックル単体の重量は純正もSP-TECナックルも丁度同じ2.4kg(片側)でした。


これだけハブの高さが変わりますが、非常に測りにくい上にナックルの上下どちらを基準にするのかや、ボールジョイントのテーパーのはまり込み量でも違ってきますので、実際どれくらい変化するか正確な数値は不明です。一応30mmと考えておきました。


ナックル上下のボールジョイントを外します(下側ボールジョイントも交換するつもりでアームと切り離したのですが・・・後述)。プーラーを持っていないのでナックルをハンマーでひっぱたいて衝撃を与えて外しました。タイロッドエンドも同様にして外します。


外したナックルからハブを移植する必要があるのでダストカバーを外します。ポンチで少し浮かせてマイナスドライバーでこじると外しやすいです。


外すとでかいロックナットと、隙間にベアリングが見えます。ごみを落とさないように気をつけましょう。このナットはインパクトが無い場合はナックルを外す前に緩めておいた方が良いです。ロックナットも予め新品を購入しておいた方が良いですね。


取り付けるとこうなります。届くまで内心ちょっと心配してたのですが、実際見るとスチール製でかなりごついです。ブレーキのバックプレートは付けられませんがN1マシンも付いてないですし、問題はないでしょう。


キャリパーサポートの取り付け部が薄いためボルト長さが余ります。ワッシャーを重ねて入れて高さをあわせました。


ロア側ボールジョイントのボルトの突き出し量が少なく、割りピンが入りませんでした。ロックタイトを塗って締めたのですがちょっと不安だったのでこの後SP-TECに相談したところ、高さの低いロックナットを送ってくれて無事に割りピンが入れられるようになりました。


今回の作業のついでにハブも交換しようと程度の良い中古のナックル一式をヤフオクで購入したのですが、付いてきたボールジョイントが曲がっていました(右)。フロントホイールをヒットするとストレスはここに来るようですね。ボールジョイントも交換しようと思ってたのですが残念。
# 上の写真3枚はこの曲がったボールジョイントを気づかず使おうとしてます(^^;


車高が下がる分の帳尻を合わせるためにフロントショック全長を伸ばす必要があります。例によってYZに相談し、ロッドを延長することにしました。一旦ロッド先端の長ネジを切り取って・・・


真ん中に写っているアダプターを付ける事でイニシャルを掛けずに全長を伸ばすことが出来ます。車高3cm分として2.1cm伸ばしました(ジャッキから降ろしたところ元の車高から若干低くなったので、ナックルのオフセット分は3cm強と思われます)。


「出来たー」と思ったのですが・・・。エラー発生。
内側にステアを切るとホイールにタイロッドが干渉します。そだそだSスペシャルのタイロッドに変更してたんだった・・・


左がSスペ用、これだけ長さが違います。その分干渉するんだな、と思ったのですがノーマルに戻してもまだ干渉してます(T-T)。14インチ(6.5J+9.5)のワタナベがイカンみたい。でもホイール替える気はさらさらないのでSP-TECに連絡してナックルを加工してもらい、タイロッド取り付け位置を10mmほど上に上げてもらいました。


完成図。見事に地面とほぼ水平〜やや下向きとなったロアアーム。


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