TOP -週末の楽しみ〜ROADSTER SIDE〜その弐

インジェクションタイミング変更 3

さらにインジェクションタイミングを弄ってみます。
巡航時の排気音とそこから踏み込んだレスポンスは噴射時期を目いっぱい早める事で良くなりました。これだけ変わればA/Fに影響が出ているのではないか・・・と思い、NEKOを装着しMoTeCでログを取ってみました。


アクセル開度10%のログはサンプルのバラつきが非常に大きく比べにくいものの、やはりINバルブ閉と同時に噴射開始の方が、INバルブ開直前噴射終了より薄くなっていました。A/F=13.9〜14.7になるマップなのですが、最大で0.5程度薄くなっているようで低回転ほどその差が大きい傾向。


アクセル開度20%になるとサンプルのばらつきが減ってログが見やすくなってきます。
左がINバルブ閉じと同時に噴射開始、右がINバルブ開直前に噴射終了。ちょっとサンプル数が少ないので信頼性に乏しいですがさほどの違いはないようです。


さらにアクセルを踏み込み30%。この領域では明らかにINバルブ開直前噴射終了の方が良いです。


アクセル開度50%以上はサンプル数がさらに少なくなるのでまとめて表示してみました。ここでもどのアクセル開度/回転数でもINバルブ開直前噴射終了の方が良いです。

一番良く使うアクセル開度の低い領域での好印象に引きずられていましたが計器は正直ですね。中開度もむしろ良くなったと思っていたのですが、レスポンスにつられて踏まされていた故のトルクアップだったのか・・・乗った感触では分かりませんでした。

さて、この結果を受けて、アクセル開度10%はINバルブ閉と同時に噴射開始=目いっぱいインジェクションタイミングを進め、30%以上はINバルブ開く直前に噴射終了させる、というマップを作ることにします。
マップは「噴射時期終了」で設定することとし、10%の開度において必要となる噴射時間を計算しその分を112°から差し引きます。10°程も見ておけば十分。


それなりに根拠のあるインジェクションタイミングマップが出来ました。


2021.03.17 追記

今更ですが・・・このマップには大きな間違いが。
バルタイダイアグラムを眺めてよく考えれば分かったはずなのですが、122°と400°の間に「INバルブ開弁」が来てしまうのです。この考え方を実現するにはバルブ閉じ角度を直接入力するのではなく、希望角度+720°にしないとダメ。


正しくはこうなります。
MoTeCがちゃんとこのことを見越していて、最大で1275°まで入力できるようになっていました。なるほど、720°を超える数値はこういう時に役立つのですね。

んで、なんとまあ軽く10年以上何にも気にせずにご機嫌でこの間違った噴射時期マップを使い続けてきたわけですが。前述のように20%付近では噴射時期の違いはA/Fに現れず、どうやら「鈍い」領域なのかも。

いや、鈍いのは自分か・・・。





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