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バルブスプリングセット長検討

現在使用しているわんだぁあぐり君「高リフトタイプ」バルブスプリングは元々1928製作当時にカムリフト増大を視野に入れて採用したスプリングでしたが、カム変更の予定がないので今回は使わず、NA-BPのノーマルバルブスプリングを採用することにしました。

まずNA-BPのバルブスプリング(IN/EX共通)の線間密着長を測定します。

スプリングがばいーんと跳んできそうで、非常に精神衛生上よろしくないです(^^;;
完全に密着させてしまうとヘタるんで、少し手加減して測定。結果は29.3mmでした。当然IN/EX両方共同じ値でした。
1951の戸田288カムのリフト量は9.0mmなので、セット長が38.3mm以上あれば最大リフト時にも線間密着しないで済む計算になります。

1928製作時の測定結果から問題ないと考えられますが、バルブシートの当たりが広がったということは、バルブの突き出し長さが多少なり増えた事を意味しています。大した違いはないでしょうが、ロアシートリングを追加することも視野に入れつつ、念のため再度測定を行います。


バルブを養生テープでヘッドに貼り付け、燃焼室にウエスを詰めてひっくり返し、


測定の為の治具を上から差し込みます。


治具の裏面はこうなっており、ピッタリとヘッドに密着します。ドラさんにもらった自作ツールです。


バルブの頭までの深さをデプスゲージで測定しバルブの突き出し長を計算。そこからリテーナー下面〜バルブステムエンド長とバルブスプリングロアシート厚を差し引いて、バルブスプリングのセット長をはじき出します。

その結果。
◆IN:
 #1、#2=39.0
 #3〜#8=39.35±0.1
◆EX:
 #1〜#7=39.3±0.05
 #8  =39.1
となっておりました。
1928製作時の測定結果とほぼ一致。測定誤差程度の違いしかないです。NA-BPエンジンのSTDのスプリングセット長は39.5mmですが、この値はシートカットした場合の最大限度値と考えた方が良いんでしょうね。今回の測定結果は基準値内と言えます。

前述のように、9mmリフトカムが要求するセット長は38.3mm以上ですから、ロアシート(0.5mm厚)を一枚追加しても最小で39.0mm→38.5mm=ギリギリ大丈夫。比較的セット長の長いIN:#3〜#8とEX:#1〜#7だけ足して38.8mm前後にするという手もあります。ただ、一枚足して得られる最大リフト荷重アップはせいぜい3キロ前後。線間密着に近づくほどヘタリが心配されるので迷いどころです。




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