アウターベンチュリー

かつて(2001年夏頃)掲示板で話題になったスロットルボディ内部の絞りの意義。アクセルワークに対してのツキの良さを狙って装着するケースがあったようですが、単なるリストリクターにしかならないだろうという結論になりました。
ただ、実験してみた人はおらず長年気になっていました。


外してきたSOLEX50φキャブボディー。同調がずれると面倒なのでインマニごと外します。


インジェクションなので不必要なベンチュリー類は全て取り除かれています。


ひっくり返すとインナーベンチュリーとアウターベンチュリー(OV)をそれぞれ取り付けるネジが見えます。赤がアウター固定用。


OVのみ取り付け。これで内径が50φ→43φに絞られます。

車に取り付けてエンジン始動。
アイドリング〜ちょっと踏んだ辺りのA/Fがえらく薄く20以上の数値になっており、全然トルク無くてとても発進しづらい。2500rpm位まで煽って何とか発車。低回転でバタフライ全閉〜わずかに開いた辺りは確かに空気が今までより入っています・・がこれはメリットにはなりにくいですね。

低回転(1500〜2000rpm)低開度での街乗りではどうも薄いほうにずれてるような印象のトルク感。A/F計を眺めながら走らせていると確かに印象を裏付ける薄い数値が散見されます。しかしログを見てみるとアクセル開度10%の平均値ではA/Fに差がありません。
OV有りではややバラつき幅が大きくなっており、これが時折トルクが薄くアクセルがスカスカする印象の原因になってたみたい。

アクセル開度20〜90%(@街乗り)ではどうか?
ログを見ると回転数・開度により差が出たり出なかったりしてますが、OV有りの方がA/Fが薄く出る領域は無し。試乗しての印象でもメリット無し。残念ながら街乗りで普通に乗っている分にはOVは無い方が良いみたい。

さて、一番気になる全開領域。
まずは2000〜5000rpm。

左がOV無し、右が有り。
2500rpmではほぼ差が無い。3000rpmからOV有りのがやや薄く、空気が入ってる事が分かります。4000rpm〜5000rpmで差が大きくなってきて、A/Fにして0.3〜0.4位、OV有りが薄くなっています。


5000rpmから上ではどうか?
回すほどにOV有りの方がA/Fが濃くなっており、リストリクターになっている事が分かります。


インジェクションにとってスロットルボディの絞りは、5000rpm以下で全開にする場合に限りメリットを産む事が判明しました。つまりスロットルボディでの流速アップが吸気量アップに繋がるのは、低回転から無理に全開にする=通常ではありえないスロットルワークをした場合に限られる様です。

高回転ではリストリクターになるとともに、バタフライによる流量制限が効いている間も吸気量が落ち、さらに絞りがあることが乱流の発生にも繋がり、開度と回転数の変化により複雑に吸気量の減少度合いが変化し、低開度でのA/Fのバラつきも広がります。



しかし、43φなら十分な風量が稼げるかと思っていましたが、残念ながら足りないようです。やはりキャブにとってOVは「必要悪」なのですね。





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