ミゼットIIのホイール事情

ミゼットIIの走りはまさにキャッチコピーの「スイスイ クルクル」そのもの。
他の車には無い魅力です。

ミゼットIIのトレッドは(当然狭いわけですが)、
F:1135mm
R:1100mm
リアのがさらに35mm狭いのです。車幅を既存の車より狭くするために、デフホーシングの使い回しが出来ず新規に作成する必要がありましたが、その際わざと多めにナロードしたようです。

ホイールは10インチ×3.5Bオフセット+30で前後共通。
恐らく・・・10インチを選択したかった成り行きでブレーキが今どき珍しい4輪ドラムになり、PCDもレアな110になったような気がします。

履かせるタイヤがまた特殊です。
4ナンバーなのでバン用タイヤじゃないと車検が通りませんが、サイズが「145/95R10」・・・あんまり聞いたことが無いです。現在の各社のラインナップを見るとダンロップのカタログの端っこに、ぽつんとこのタイヤがワンサイズだけで載っています。
注目すべきはその外径で「531mm」。普通のバン・小型トラック用の10インチ「145R10」だと外径「492mm」。何か不思議。数値上では偏平しているミゼットII純正の方が、4cm近くでかいんです。

オーバードライブなギアレシオが無いため(MT4速・AT3速ともに1.000)、ファイナルに当時ダイハツが持っていた中で最もロングなセットを選択していますが、それだけでは足りず、少しでも外径を大きくするためのこの特殊なタイヤ選択だと思われます(ちなみに実用的な最高速度は105〜110キロくらいです)。


そうまでして10インチにこだわった理由は乗り味と外見でしょう。
タイヤのひっこみ具合と、ころころした可愛い10インチサイズのおかげで、初代ミゼットにどこか通じるレトロな雰囲気になっています。トレッドパターンも古くさくて良く似合います。
メッキパーツを多用して安易なレトロ感を演出しようとしなかった点に好感が持てます。勿論コストも考えての事でしょうけど、そういうのは買った人が後からやるから面白く仕上がるんです。


さて。
軽自動車は規格内であっても車幅を変えた時点で普通車登録が必要。トレッド幅は安定感のために最初からボディーぎりぎりまで広げられているのが普通なので、ホイール幅&オフセット変更はほとんど出来ず、ホイールで遊べるのはデザインだけ。
しかしミゼットIIは違うんですね。特にカーゴの場合、ピックの全幅「1295mm」に対して「1335mm」と40mmも大きく、その差がまるまるリアフェンダーの幅の違いになっています。おそるおそる実測すると(笑)、リアフェンダー〜外リムまで 60mm!もあります。

【ツライチセットとなるリアホイールサイズを計算してみた】
 オフセットフェンダー余り
純正3.5B+3060mm
オフセット変更3.5B
-300mm
幅変更4.0J-240mm
幅変更4.5J-170mm
幅変更5.0J-110mm
幅変更5.5J-50mm
純正ホイールワイド加工3.5B+60mm=5.86B00mm
幅変更6.0J+20mm
なんという漢前っぷり。
しかも10インチでのこのサイズは相当強烈なインパクトが予想されます。ホイールで飯が食えそうです酒が飲めそうです○○が××しそうです(笑)。
ちなみにフロントはあまりフェンダーまで余裕が無く、リア+40mm位のオフセット量が必要です。

ノーマルの外見がとても気に入っていた筈なのですが・・・計算するんじゃなかった(^^;;;
もっとも、そんなサイズの10or12インチでPCD110なんてまず出てこないので、しばらくはノーマルホイール。気が向いたら純正の鉄チンホイールを鎌ヶ谷ワイドホイールでワイド加工してもらいますかね。





TOPへ  
 
inserted by FC2 system