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コンロッド加工

キャリロコンロッドがお亡くなりになってしまいましたので、今回は純正コンロッドを使用します。軽量なマーレピストンで8000rpm(1速2速は時に8300rpm)レブで使用するなら純正コンロッドでも大丈夫と判断。問題はメタルの当たりがキャリロほどきれいに出ないのと、重量がばらばらだということ。


大端部ハウジング強度はどうしようもないですけど、重量はあわせられます。
なんと楽天で1680円だった小型精密はかり(左)。この値段なら使い物にならなくてもいいやと買ったのですけど。ちゃんと再現性ありますし、500g分銅があれば公正もできちゃう。最大500g、0.1g刻みで計測できます。コンロッドの測定用にばっちりです。

せっかくやるのですから小端部と大端部、ロッド本体とキャップ、それぞれを完璧に同じにあわせてやりたい、ここは手を抜きたくないです。そこでまず測定のための治具を作成します。


MDF材に小端部・大端部を正確に固定できるようにしました。


悩みに悩んだ末、こういう形にしました。小端部内径は20mm弱ですので、外径20mmの真鍮のつまみ(台所のドアなどについてるヤツです)をドリルにくわえさせ、ぴったり小端部が入る大きさに慎重に削り込みました。まったくガタありません、オイル塗らないとキツイくらいです(^^


小端部がぴったり固定されてしまえば、大端部はそれほど気を使わなくてもちゃんと固定できます。大端部の内側にぴったり沿う位置に釘を4本打ち、頭をニッパーで切りました。


小端部裏側に飛び出したネジの先をヤスリで鋭角に削り、点接触するようにします。
大端部側は打った釘をそのまま2本突き出してあります(もちろん小端部側と同じ高さにします)。


ざっと小端部側の重量を測定し、キャップとロッドに1〜4(軽い順)の番号をマーカーで書きます。数字は治具込みの小端部重量です。


まずキャップ単体で測定して重量あわせ。
最大138.6g、最小137.1g。この小さなキャップだけで1.5gも差が・・・、いやになっちゃう(笑)。


万力に固定してベルトサンダーで削ります。鋳型の合わせ目を落としていきますが・・・
0.5g程度しか削れず、ぜんぜん足りません。


どうしてこのキャップはこんなに重たいんだろ?不思議に思って軽いキャップと見比べてみました。するとハウジングの厚みが違うんですね(左が重いほう)。出っ張ってるリブ部分は削りたくないので、ハウジングを薄くすることにします(本当は赤丸部分がもっとも強度に影響しないのでしょうが、リューターを忘れていったんで手が出せず(笑))。


キャップ重量合わせ終了。#2、4が重かったわけですね。調子に乗って余計に0.2g削っちゃったので、もともと軽かったキャップも帳尻あわせで少し削る羽目になりました(笑)。
磨く趣味はないのでこれでキャップは完成です。


続いてはロッド本体。万力固定はロッド側面を削るには良いですけど、小端部を削るには不向きですね。手で持ったほうがうまくいきました。


まずロッド本体単独で重量を合わせました(小端部重量測定は手間が掛かるので)。
ロッド本体単独の軽重と、小端部重量の軽重は一致していましたので、できるだけ小端部側を削って合わせました。


キャップと本体、それぞれの重量が等しくなったところで改めて小端部・大端部の重量測定。結果、加工していない(一番軽かった)#1の小端部側が重たいです。#1の小端部側と、ほかのコンロッドのロッド側面(大端部側)を削って合わせこんでいきます。


小端部・大端部重量測定は秤への載せ方で測定値が少しばらつきます(単体測定はほとんど誤差が出ません)。そこで10回測定し、上下4つの測定値を捨て、真ん中の6つの平均を出して結論としました。


本体・キャップ、大端部・小端部全てが同じ重量になりました(^^
見た目は格好悪いですけど、磨くの大嫌いなのでこれでOK。磨いてまた重量がばらついたらムキーってなりますからね(^^;;

本体   390.0g
キャップ 137.0g
合計   527.0g
小端部  128.4g
大端部  398.6g
# 全てキャップナット(7.2g/個)含まず






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