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子メタルクリアランス測定

どういう訳かオイルジェットを紛失してしまったので、在庫を引っ張り出す羽目になりました(-_-;;
マーレはオイルジェットと干渉するために、加工が必要です。この作業、簡単ですけど気を遣うんですよね。


前回と同じようにピストンを下から支えてジェットとのクリアランスを確認。


問題ないのを確認してオイルジェットを取り付けます。いつものように銅ワッシャーをオイルストーンで面出ししています。
関係ないけど草履は中村さんからのプレゼント、お袋さんの手作りだそうです。



親メタルとスラストメタルにワコーズの組み付けペーストを塗ってクランクを載せ、慎重にメインジャーナルキャップの前後方向位置を決めてセット。
もちろんネジ穴はタップ入れて清掃し、弾性域角度法を併用して締結力を管理します。魂のこもった締結。


さて、子メタルです。
2基分で16枚+ブラックメタル2枚の在庫がありました。右下がブラック。


ダイアルゲージで厚みを測定。
D4L D: 1.54,1.535,1.53,1.535,1.54,1.535,1.535,1.53
D3F C: 1.53,1.53,1.53,1.52
D3F D: 1.52
D3F A: 1.52,1.52,1.52
BLACK:1.52,1.52
何だかあまり変わりが無いですなー。最大0.020しか違わない、刻印毎の違いは何となく出てますけど、はっきりしないです。 親メタルの測定では結構綺麗に違いが出たのですけどね。子の方が潤滑が厳しい=減ってるからってのもあると思いますけど。ベースエンジンはあまりオイル管理が良くありませんでしたし。

9年前に1928を組んだ時には子メタルのクリアランス測定はうまく出来ませんでした。クランクが回ってしまうのがその原因。
しかし9年の間に僕は成長しました(笑)


フライホイル取り付けボルトをブロックに当たるまでねじ込めば良いんですな(^^
何でこんな簡単なことを当時の僕は思いつかなかったかなぁ。
ちなみに↑印はクランクの曲がり方向を示しております。


#4測定中。一組だけ残っていたブラックメタルは#4に使用しました、一番油圧低いですからね。他は全て「D4L D」を使用して測定しました。

測定結果ですが、
#1: 0.037
#2: 0.035
#3: 0.032
#4: 0.032
となりました。基準値は0.028〜0.068ですので全て基準内。#1のメタルを片側だけ少し厚いものに変更して0.032にしました。


メタルが決まったらメタルコンパウンドで磨き、メタル裏面と大端部を脱脂して装着。
子メタルはあまり丈夫じゃないのでキャップに取り付けると磨きやすいです。


ロッド側。


中高。
キャップとロッドの内側は密着していますが、外側は隙間が出来ています(クラッシュハイトのせいじゃないです)。この隙間が締結により無くなる事で、面圧を上げて大端部の口開きを防止しているのですねー。




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