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リアをロワード

フロントに続いてリアもロワードします。


前や横から見ると良い感じだなーと思うのですけど、フロントが下がった分後ろから見るとやや腰高な感じがします。1.5cm程右に傾いているのも気になります。


写真左側が車体前側。
リアサスもトーションバーで、スプリングプレートが前から後ろに伸びています。トーションバーの両端はスプライン固定なので、溝をずらして組むことで車高を調整出来ます。いかにも裏技っぽいですけど、ちゃんとヘインズにも載ってる方法だったりします。
ヘインズの分解図を見ていて、いったいどのパーツがキャンバー変化を吸収しているのか、とても疑問に思っていたのですが。スプリングプレートがよじれる事で逃がしているのでした。やっぱりか。
# 車高調整可能なスプリングプレートって大丈夫?よじれた拍子にバラバラにならないのでしょうか(^^;;;

トーションバーのスプラインの山数は内側40山、外側44山ですので、それぞれ1山ずらすと、内側9.00°、外側8.18°ずれます。双方を逆にずらすと0.82°変化することになります。この時どれくらい車高が変化するか計算してみます(以下、角度は全て小数点表記)。
頂角0.82°、スプリングプレート長=斜辺420mmの二等辺三角形の底辺長が車高変化量ですので、6.0mm変化することになります。
# カシオのwebsiteに行くと三角関数の勉強し直さなくても計算できますよ(^^)。


さて作業開始です。まずトーションバーに会いに行くべくスプリングプレートハブカバーを剥がします。スプリングプレートの軸はゴムで支持されています。メンテフリーと言われていますが、メンテナンスしようが無いというのが正しい表現(笑)。


ストッパーにスプリングプレートが引っかかることでリバンプ側を規制してます。この状態でまだトーションバーのテンションが掛かってますので、スプリングプレートを取り外す際にはジャッキで持ち上げてやる必要があります。


合わせマークをつけてからタイヤレバーでこじりまくります。ドラム側もばらしておかないと外れません(最初気づかなかった)。


取れました。スプラインが渋くてなかなか取れませんでした。
軸受けの内側もゴムです。


これがトーションバー。フェンダーに当たってこれ以上抜けてきませんでした。内側のスプラインを見てみたかったですけど。またいずれ。


ラバーグリスを塗ったくってやります。
まずは左右差を消すため、内外を逆方向に3コマずらしてみました。結果は大成功、見事に右と同じ車高に下がりました。計算どおりになるものですね。

ではいよいよロワードしてみます。
懸架方式がスイングアクスルなので、ロワードするとデフ側の等速ジョイントが焼き付く、過大なキャンバー角が付く、ドラムのスプラインが舐めてしまう等いろいろと問題が出てきてしまいます(参考:FLAT4)。
どこまでが機械的に破壊しない許容範囲なのか・・・?いろいろ古い本を読んでいて、1996年刊行のbeetleという本でトミー毛塚氏が「こころもちネガキャン程度(2度まで)に留めておくことをお薦めする」と書かれているのを見つけました。
左右の車高差を消した状態でキャンバー角を測定したところ、15インチホイールの上下で9mmの差があります(ポジキャンです)。斜辺(=ホイール直径)415mm、底辺9mmの二等辺三角形の頂角がキャンバー角ですので、答えは+1.2°です。
キャンバーが3.4°変化する分だけ車高を落とせる事になります。アクスルシャフト長=斜辺550mm、キャンバー変化量=頂角3.4°の二等辺三角形の底辺長が車高変化量。
32.6mmダウンまでが許容範囲ですね。
ということとは内外5コマ逆方向ずらしでOK。


だいぶ慣れてきました(笑)。蹴り入れると簡単にバラバラになりますね。
左は4時間掛かりましたが、右は1時間で出来ました。


蹴り入れる前にサイドブレーキワイヤを開放しておく必要があります、じゃないとワイヤが突っ張ってバラバラになりません。
カエル君をめくって10ミリのナットを外してしまえばOKです。



ほんと計算どおりになりました。
左右差調整しようとするとハマルヨ!とだいぶ脅かされたのですけど。やってみるもんですねー。





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