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車両火災

長井マラソンの帰り道、bugが火を噴きました。


消火後の画像。
ざっとボディの消火剤を拭き取った後です。
真っ白なbugの姿があまりにショッキングで、消火器の中身をぶちまけたままの写真は撮れませんでした。


使用済み消火器。


地面に落ちているのは消火器のピン。まさか本当に使う羽目になるとは。積んでおいて本当に良かったです。


出火元はキャブ。
本当に怖かったです。

中古で買ったキャブ・マニのセットにはインシュレータが付属しておらず、マニ・キャブ間はゴムのシールのみ。前所有者はそのまま使用していた形跡がありました。
bugにツインキャブを付けるとマニの高さ次第でエンジンフードと干渉してしまう可能性があります。その場合、フードを浮かせて取り付ける必要があります。出来ればフードは普通に閉じて欲しいので、インシュレータ無しでOK=キャブ高さが下がるならその方がありがたいなぁと、そのまま使ってみることにしたのでした。


エアクリーナーに近い、ボルテッジレギュレターに刺さる配線。燃えました。


このままで自走するのは危険なので、積載車を手配して自宅に運んでもらいました。
といってもチューリッヒに電話しただけ、1時間で来てくれました。これだけで数年分の保険料の元取れました(笑)。


エアクリーナーを外し、消火器の粉が入らないようウエスで蓋をしてエアブロー。
ジェットのホルダーが焦げて真っ黒です。


焦げたファンネル。
今回の車両火災の原因はパーコレーションです。インシュレータが無いことからパーコレーションが起きる可能性は分かっていましたが・・・イベントや雑誌でbugのエンジンを見ていましたが、同じようにインシュレータが無いのはよくあります。
FLAT4の商品説明を見ても「出来たら有った方が良いよー」程度の書き方なので不具合が起きてから対処すればOKかなと、甘く考えてしまいました。

峠越えの最中にいきなりエンジンがばらつきました。ちょうど2気筒しか仕事をしてない感じで、A/Fはリッチに張り付きました。リンケージがずれたのかなと思いながら駐車スペースを探しましたが、運悪く長い左コーナーを登っている時で、すぐには停車できず。パワーが無いため4速→3速に落として無理やりスロットル全開、やっとコーナーを抜けた所にたまたまあったチェーン交換スペースに駆け込んで即エンジンを停止しました。
長い左コーナーの間、はらはらしながらミラーで後ろを見ていたのですが。停車寸前ミラーの右端で「ゆらり」と空気が動くのが見えました。

火が出ているかも知れない・・・・!
運転席のRECAROの下に細いタイラップで固定しておいた消火器を、引きちぎるようにして外して車の後ろに走り寄り、エンジンフードをそっと開けて覗きこみました。
やっぱり!黄色い火が見えました。
エンジンルームに裸火が存在するという恐怖。

すかさず消火器のピンを抜いて攻撃。
「シュー」っと出るのかと思っていたら。「ズボボボボッ」と数秒出て終わりでした、スプレーと言うよりカップに盛ったベビーパウダーをドバッドバッとぶちまけるイメージ。
でもその一瞬で消火完了、初期消火とはこういう事かと思い知りました。


何故うちのbugでだけパーコレーション=燃料の沸騰が起きたのか?
おそらく、試走だからとエンジンチンを取り付けて無かったため、排気管の熱でキャブが熱くなったためだと思われます。パーコレーションが起きた時、油温は80度でした。


インマニ内部が真っ黒、ここが最も燃え方が激しいです。
ロードスターにキャブを付けていた頃に時々オーバーフローさせてしまいましたが、プラグが濡れて失火しただけで火がつく雰囲気はありませんでした。しかしダンドラだと、漏れた燃料はそのまま落下してどんどんエンジンに入ります。バルブがオーバーラップした瞬間に熱いエキゾーストバルブまで燃料が届いて着火・・・したのかなと思っています。


ファンハウジングの裏側にも消化剤が回っていました。放っておくと錆びると聞くのでとにかく丁寧に水洗いしました。


エンジンルームの一番奥の壁=ファイアーウォールにはサウンドアブソーバーと呼ばれる板がつけられています。これの裏にもかなりの量の消化剤が入り込んでいました。


ベリベリひっぺがしました。ボロボロになっている箇所があって気になっていたのでちょうど良かったです。


全塗装した際にサウンドアブソーバは剥がさなかったようで、ファイアウォールはオリジナルカラーの赤のままでした。徹底的に水洗いし、部品を発注しました。
エンジンルームに新気を入れるためのルーバー、これ上手く出来ていて感心しました。水は左右のフェンダー側に流れて行き、エンジンルームにはあまり入らないのです。

それにしても怖かったです。
いつも機械をナメず、真っ当に付き合おうと思っていましたが、足りなかったと反省しました。





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