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1200エンジン分解

もともと載っていた1200エンジン、いつかこのケースを使ってエンジンを組みたいです。


実家に送りつけておいたので連休で実家に帰省している間に、暇つぶしがてらバラしてみることに。


弟keigoにちょっと手伝わせました。
ヘッドカバーを外し、まずロッカーを取り外します。


アッシィで外れてきます。ロッカーをヘッドに固定しているナット、ワッシャが入るのですが、これが銅メッキされた薄いウェーブワッシャで特殊なもの。他のと混ぜないように、とヘインズに書かれていました。
プッシュロッドはリフターとロッカーアームでサンドイッチになっており、どちらにも留まってないんですね。


純正のロッカーアームのスラスト方向の位置決めはウェーブワッシャでなされているんですね。高い回転まで回すならシムを使いたいところです。


プッシュロッドの先端。球形となっており、オイル穴が開いています。


ロッカーアームのバルブ側には溶接で塞いだ跡があります。ドリルを入れてロッカーアームプッシュロッド側までオイル通路が通してあるんですね。
プッシュロッド中をオイルが上がってきて、ロッカーアームとプッシュロッド間の潤滑を行い、さらにロッカーアーム内を通ってロッカーアームとシャフト間も潤滑するんですね。なーるほどー。


ヘッドボルトはスタッド。8個のナットを緩めるとヘッドが取り外せます。
この辺りからもうワクワクが止まりません。


スタッドボルトはダブルナットで取り外しました。


最後はかなりブローバイが出ていたので予想はしていたのですが、やはりオイルが上がっています。


シリンダーは軽く叩きながら引っ張れば外れてきます。やはりかなり磨耗しています、クロスハッチは完全に消滅してました。


じゃーん、衝撃画像。
真っ二つになったトップリング。全気筒こうなってました、そりゃオイルも減りますしブローバイも出ますわ〜。


ピストン側面が強く当たってる気筒も。何が原因でこうなったのか・・・?


リング。オイルリングが面白いです。上下のレールが繋がっており真ん中に巻きバネ形状のスペーサが入ってました。
スナップリングは普通のプライヤで掴めるタイプ。


ピストン裏も面白いです、異素材のリングがはまってます。熱による変形をコントロールするためですね。


ヘッド側燃焼室。インテークバルブ脇のプラグから遠い側にカーボンが溜まっています。エキゾーストバルブも黒く、燃焼温度が低かった事が伺えます。
シリンダーとヘッド間にはリング形状のメタルガスケットが入っていました。


ピストントップのカーボン。ヘッド側と付き方が一致してますが、付着量は少なめ。スキッシュ部もがっちりカーボン付いてます、いまいちスキッシュ利いてないような気がします。


ピストンリングが割れてトップランドが変形、首振りが強くなって側圧が上がりこの当たりになったんだろうと。


さて、コンロッド。
の、前にスタッドボルトが2本回りません。バーナーで炙るかなー。


こちら側からボルトが入っています。


でっかい大端部。こりゃ安心。スタッド+ナットじゃなくボルトってのも良いです。鋳肌も綺麗です。


んが、子メタルさんはこの状態。アルミメタルだったと思われますがすっかり下地出てます。とっとと諦めて降ろしちゃって良かったです。出先でクランクロックされたら面倒なことになってました。

# 後日オーナーズマニュアルを見たら。「The connecting rods are provided with lead-bronze-bearings」と書かれていました。純正のメタルはアルミじゃなかったです。でもこのメタルの端に残っている銀色は・・・?社外のアルミメタルの成れの果てって気がするのですけどね。
しかし、メタルの素材について触れているのがすごいですね。このマニュアルには他にもタペットクリアランス調整とか、およそ一般ユーザ向きとは思えない内容が含まれていてびっくり。


ケースの中を覗くとカムが見えました。4気筒8バルブですが、カム山を左右バンクで共用してるんですねえ、4つしかありません。面白い〜♪

分解話、もう少し続く予定です。





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