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クランクケース分解

実家でショートブロックまで分解した1200エンジン。


いつものエンジン室、一般的に言うところの玄関に運び入れてさらにばらします。
クランクプーリーボルトを外すためにクランクを固定します。取り付けたフライホイールとスタッドボルトとの間にボルトを挟みました。


ボルトが外れたらプーラーで引っ張ってプーリーを外します。
二本爪で引いちゃダメ、専用工具使えってヘインズには書かれていましたが問題なく外れました。


プーリーが外れたらオイルポンプにアクセスできます。
外接歯車ポンプです。歯は固定されていないので、磁石で引っ張ればスポッと抜けます。


本体は圧入されています。専用のプーラーが売られているのですが、自作でも何とかなりました。


本体を抜き取った後、歯車を戻してみたの図。
カムシャフトの頭で駆動されています。相方の歯車はフリーで回転してるんですね。写真の右下から吸って左上に押し出してると。
オイルポンプが外れればケースを割ることが出来ます・・・がここからが思ったより時間が掛かりました。


ポンプが付いていた場所に入れるケーススプリットツールを用意しておけば良かったです。
ケースに隙間が開くまでがまず大変、スタッドボルトをプラハンでひっぱたきまくること10分以上、やっと液体パッキンがはがれました(クランクのオイルクリアランス管理に影響するためガスケット無し、液パキのみでシールされています)。シールが剥がれてからもたくさんあるスタッドボルトが邪魔してスムーズには外れてくれず。ハンマーの柄でこじりまくりました。


左が1200純正クランク。オイル穴に注目です。
右の69mmストロークのクランク(LEPEと刻印があります、ブラジル製らしいです)、メインジャーナルのオイル穴に溝が切られており、オイルを取り込みやすくなっています。ピンにも違いがあり、1200クランクはメインジャーナルからの油穴が一本しかなく、この写真の向きだと#1には穴がありません。69mmクランクの方はX型に油穴が掘られています。
ウェブも69mmのは厚いです。


リフターです。下側がカムシャフトと接する面、反対側がプッシュロッド。リフター側面に切られている溝からオイルが入り、真ん中の穴から出てきてプッシュロッド内部に送られていきます。
リフター側には背丈を調整する構造は無く、クリアランスはロッカー側で調整するようになっています。


親メタルです。傷が入っていますが、多分分解時に付いたもの。
分割になっているのはクランク真ん中の1箇所だけ、他は丸いメタルが使われています。 これが困りモノでプラスチゲージが使えません。ボアゲージ持ってないんですよね・・・。
ただ、空冷でしかもマグネシウムとアルミで出来ているクランクケースなので、温度でどう変形しているものやら。全く想像が付きません。測定はしてみたいけど、測定結果が出たとしてどう判断したら良いものか。


クランクシャフトと同様にクランクケースにサンドイッチされて固定されているカムシャフト。
右が1200純正、左はcrower61007、Advertised Intake Duration 306°、Advertised Exhaust Duration 312°でございます。






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