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クロスハッチ再生

今回、B6を組むに当たって、一番悩んだのがシリンダーをどうするか。
ボーリングするならそれだけで4万程度掛かるので、どうせやるなら+0.5ミリオーバーサイズの純正ピストンではなく、81φピストンで1722にしたくなるところ。とはいえコストもそれなりに掛かってくるので。


92後期ピストンが組まれていたシリンダーはこうなってました。
エキゾースト側、やや鏡面。


こちらはインテーク側。当たり方が分散していてエキゾースト側より減りが少ないです。

このまま使えるかと言えば使えますけど、スッキリしない気持ちなのも確か。
当たり前ですがクロスハッチが消えたということはその分シリンダーが減ったということ。幅数センチ、深さ1/1000強の溝がシリンダーに出来ているということですね。

本当なら田畑さんに送ってもらったノーマルB6ブロックのシリンダーをボアアップして使いたいところ。
でもそれは後々の楽しみに取っておいて、今回は1722のブロックで行くことにしました。


禁断の?クロスハッチ再生。
#320のサンドペーパーを切手大に切り、慎重にクロスハッチを入れます。クロスハッチの深さは1μm程度。
シリンダーが減ったままでクロスハッチを切り直すとどうなるか?
当然シリンダーの真円は崩れたままですので、ピストンリングとシリンダーの密着性は低いまま。むしろ悪くなるかも知れない。よって白煙を吐く可能性は高くなります。
一方でクロスハッチの意義=シリンダー・ピストン間のオイルの供給という役割は復活させられます。鏡面シリンダーのままだとオイル潤滑が上手くいかなく、シリンダーとピストンが強く擦れてしまいますが、クロスハッチを入れる事で一応ピストン側面の潤滑が可能になります。
ハチロク世界一決定戦DVDでも、TRD86のエンジンを組み直している際に桜井さんがフレックスホーンを電ドルにくわえてシリンダーに「にゅうにゅうにゅう」と出し入れしている様子が映ってましたしね。
アリなんでしょう。


かなり復活。
フレックスホーンを使うことも考えたのですが。遠心力任せでぎゃーっとやるより目で見ながら慎重に角度を決めて、手で強さをコントロールしながら入れる方がいいのではと思い手でやりました。
81φまで拡げてしまったこのシリンダーはこれ以上のボーリングが出来ないので、使わないなら捨てるって事になっちゃう、それも心苦しいですしね。触媒無いと白煙出るかも知れないですが、触媒ありなら多分大丈夫。ちょっとだけオイル減らしながらもこの先数万キロはパワフルに吹けてもらう予定です。





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