11月03日(土)その壱

# 写真が非常に悪くて申し訳ありません。
照明がハロゲンランプで、安物デジカメのため白色調整が出来ません...

ピストンをブロックに組み込みます。
ピストンから張り出しているリングを圧縮してシリンダーに押し込むだけですが、意外と苦戦してしまいました。
私が使用しているピストンリングコンプレッサーは、金属製の帯を丸めたタイプです。帯に巻かれたバンドをワンウェイラチェットで締め込む事でリングを圧縮します。1000円以下で買えますし、ボア径に対し汎用性がありますので、よく使われている工具です。

今までもこのコンプレッサーで何の問題もなくピストンを組み込んできました。しかし今回は上手く行きませんでした...
理由はラチェットの1コマの荒さです。ちょうどラチェットの谷になるところに美味しい締め具合が有るらしく、無理に閉めるとピストンが動きませんし、緩ければ薄いオイルリングレールがはみ出して引っかかります。今まではたまたまラチェットをいい具合に締められていたんですね。

新しいアイテムが必要です。
戸田から9000円でピストンスライダーが発売されてます。これは各ボア専用の内径がテーパーになった筒です。上からピストンを押し込んで、下に通り抜ける間にしっかりとリングが圧縮されるという優れ物。汎用性がないのと値段が高いのが弱点ですが9000円なら十分購入する価値有りです。リングも傷めずに済みます。帯タイプですとリングに均等に力が掛かりません。バンドの重なる位置の面圧が上がり、そのままスライドさせるのでリングを傷める可能性があります。
で、「スライダー買おうかな〜〜」とBBSに書いたら、ドライダさんから「帯の下部をタイラップで補助的に締めて上げては?」とアイディアを頂きました。
「!」これでひらめきました(<大袈裟)ドラさん有り難うございます。

下部だけをタイラップで締めると帯がテーパーになってしまいます。するとブロックとの合わせ面が平らにならず、密着性が低下します。この密着性もキモの一つで、密着してないとリングがはみ出してしまいます。またタイラップだとラチェットであることには変わりないですし、戻せないこともあって調節しにくいです。
そこで100φまで広がる内径のホースバンドを2本手に入れました。
帯にリベットで付いているバンドとラチェット部を、リベットを破壊して取り外し、帯単体にします。綺麗に清掃してオイルを塗り、丸めてホースバンドで締め付けるわけです。帯がテーパーに広がらないよう、ホースバンドの一本はコンプレッサー下部ぎりぎりにセットします。これで締め具合は自由自在です。

ピストンのリング下には組み付けグリスを、リング部にはオイルを塗り、ピストンの上半分にコンプレッサーを巻いてキッチリ(といっても馬鹿力ではありません)と締め付けます。

向きを間違えないよう気を付けてシリンダーにピストン下部を挿入し、ブロック上部にコンプレッサー下部が当たったところで、ハンマーでコンプレッサーを軽く叩いてブロックと密着させます。

焦らずにキッチリと締め込み密着させます

ここでさらにコンプレッサーを締め込んでみると...あら不思議、さっきより随分緩くなってます。何度か叩く・締めるを繰り返して締まらなくなったら、そこからバンドを1/2回転緩めてピストン頭部をハンマーの柄で叩き込んでいきます。軽くたたき込めないようならもう少し緩めてやります。
コンコンコン...と快調に叩き込んでいきますが、これが落とし穴。まめにコンプレッサー上部を叩いてブロックに密着させてやるのがキモです。エンジンスタンドを持っていない私は、ピストンを組むときにブロックのフライホイール側を下にして、当て木の上に立てて組むのですが、これもコンプレッサーの密着が悪くなりやすい原因の一つです。ちなみに横にして組むとコンロッドがシリンダー内面に引きずられます(笑)。

この作業時はピンとコンロッドが接触しないように、クランクの該当気筒は下死点にしておきます。ノーマルコンロッドだとスタッドが立っている分だけコンロッドが長くなるため、ピンを養生するなど、さらに気を使う必要があります。ピンとピン脇、子メタルとコンロッド大端部側面には組み付けグリスを塗って、コンロッドとクランクを結合しました。当然コンロッド合わせ面は完全脱脂します。キャリロコンロッドの締め付けトルクは6.23キロでした。
締め付けトルクの管理はブロックの向きを変えて、ブロック下面を上にしてから締結します。
縦になったままではきちんとしたトルクが出にくかったです。クランクキャップは実にスッキリと組めたのに何故だろう...と考えた結果が力のかけ方でした。やはり横向きのボルトを締めると多少なり斜めに工具が刺さって抵抗が増えるのか、若干低めのトルクしか掛かっていませんでした。

ピストンが組みあがったら、とりあえずクランクをぐるぐる回してみるのがお約束です(笑)。


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