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バルブ&スプリング

バルブスプリングで悩み中です。


左がもともとこの2110仕様に使われていたデュアルスプリング、メーカーは不明です。
デュアルのインナーとアウターは巻く方向が逆になっています。
右が中古で買ったヘッドについてきたシングルスプリング、こちらも出処不明ですがおそらく純正だと思います。
直打式かつ油圧リフターで時に8,500rpmまで回すBPエンジンでも、ノーマルのバルブスプリングでサージングしたことないのにデュアルなんて必要なのかな?というのが最初の疑問。んで、バラしていったらバルブフェースのシートとの当たり面が傷んでいるのを発見してしまい、余計にデュアルに対して懐疑的になっているのでした。


デュアルのインナーとアウターが擦れ合うことで、共振を抑えられるように設計されています。なので組み込む時はちょっと押し込む感じ。
デュアル
アウター:内径23.0mm/直径31.0mm/自由長52.4mm/巻数6強/線径3.95mm
インナー:外径23.1mm/巻数7.25/線径2.90mm/内径17.3mm

シングル:内径23.3mm/直径31.0mm/自由長50.4mm/巻数7弱/線径3.90mm

ロードスターBPエンジン用のバルブスプリング各種をかつてNuMaTeCさんが測定してくれています。結論は実際に手元にあるこのスプリングを測定してみないと言えないのですけど、どうもこのデュアルは強すぎる気がします。


シングルとデュアルだとリテーナーの形状も異なります。
左がシングル用、デュアル用はインナーを受けられるよう内側にもう1段平らな部分があります。インナーのセット長さはこの高さ分、短くなるんですね。


ヘッド側の受けもシングルスプリングのヘッドとは違っています。赤で示した部分が細いです、これって追加工でこうなってるんでしょうか。それとも041ヘッドは初めからこうなのでしょうか。

# 追加工でこうなってるんですね。


また、エキゾースト側のみ黒いシートが入っていました。これがピッタリとヘッドに吸い付いていてどうにも剥がせません、金属じゃないのか磁石にもついてきませんし。インテーク側に何も無いのも気になります。ヘッドのアルミにうっすらとスプリングの座の跡が付いています。スプリングが回れてなかったんじゃないかなという気が。このまま使ってるとスプリングがヘッドにくい込んじゃいそうな気がします。

# 後でよく確認したらちゃんと磁石につきました。インテーク側にもちゃんとシートリングが入っていました。


んで例によってSAMBAで情報漁ってみると「デュアルのアウタースプリングだけでも純正シングルより強いからインナー抜いちゃえよBRO」ってな意見を見ることになるんですが。おいおい。
左がシングル、右がデュアルのアウター。シングルは不等ピッチなのに対してデュアルは等ピッチ。等ピッチをシングルで使ったら固有振動数と回転数が一致したところで共振しちゃいます。インナースプリングが全く異なる固有振動数を有しているからこそ、等ピッチでもまあ良い訳です。レートの高さだけの問題じゃないのです。


よく見慣れてるBP-NAのバルブスプリング(HLA用)、もちろん不等ピッチになってます。
こいつがスポンと使えてくれたらとってもラッキーだったのですけど、直打式のBP用は当然直径が小さくてVWには全くフィットしませんでした。SRみたいなロッカーアーム式DOHC用なら合うのあるかも。


エキゾーストバルブ。共に軸径は7.9mm、傘径はでかいほうが35.5mm(69.1g)、小さいのが30.0mm(66.3g)。
フェースにくるっと一周筋が付いているのが分かります、これがバルブシートリングと当たった跡。溝になってしまっています。


インテークはでかい方が軸径7.9mm、傘径39.8mm(78.9g)、小さいのが軸径たまたま8.9mm、傘径33.15mm(81.2g)。軸が太いせいで小さいほうが重たくなっちゃってます。
インテークバルブにも溝が。


アウタースプリングを置いてみます。ヘッド側の座より外径が少し小さいですね。


同様にインナースプリングを置いてみると、こちらも同様に内径がちょっと大きく、ヘッド側の出っ張りには擦れていません。


ストレートの安物バルブスプリングコンプレッサーなので強度が足りないってのもあるんでしょうけど、スプリングの強さに負けて傾いちゃってます。
実際にスプリングレートを測ってみてから再考しますけど、前述のように使用回転数がBPより低いこと、ロッカーアーム式でリフターの重さがないことを考えると、きっともっと弱いスプリングでイイはず。


磨くのは好きじゃないのですけど・・・やっぱりやりますね(笑)。
専用工具を使ってセミヘミ形状に削ったようで、同心円の切削跡が薄く残ってましたが綺麗になりました。





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