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バルブ&スプリング

まだバルブスプリングで悩んでいます。

前回ディメンジョンを測定していますので、今回はさらにレートを測定してみることにします。


メリーさんとこに行って油圧プレスを使わせてもらい、手元にあるSTD(と思われる)とデュアルを測定します。


全密着ギリギリ手前で止めたいので、懐中電灯で隙間が僅かに残っていることを確認しました。

デュアルはアウターインナーそれぞれで測定しています。
デュアル
アウター:自由長52.4mm インナー:自由長50.0mm

シングル:自由長50.4mm

セット長:
outer inner
in 38.6 36.7
ex 38.2 36.3



横軸がスプリング長で縦軸が荷重です。左の縦線2本がセット荷重で、青がIN、赤がEX。
CROWER_61007を使った場合、リフト量はIN/EXとも0.500in=12.7mmで、右の縦線がそれ。同様に青がIN、赤がEX。
ロードスターBPエンジンでの経験と照らし合わせて考えてみます。BPでは10.5mmリフト時点で76.0kgのスプリングを使い、MAX8500程度まで回していますがサージングの経験はありません。
CROWER_61007での想定使用回転数はRPM: 3500 to 8500 Redline: 9000ですからBPと同程度です。リフト量が多いことを考慮すると当然フルリフトの値はもう少し高くなるでしょうが、せいぜい80kg強、行っても90kgじゃないかなという・・・まあ憶測ですけど、今のところの理想はフルリフトで90kgかつ不等ピッチ。

純正スプリングでも13mm近くストロークさせると結構な荷重が出るんですね。ほぼ狙ってる値に近いです。不等ピッチなのでストロークに伴ってレートがぐいっと上がっているのも良い。ただ問題があって線間密着しちゃいます。

参考用にGean Berg GB271Bug Pack4016も付け加えてあります、黄色の純正スプリングに比べてかなり硬いですね、フルリフトで10kgとか12kgとかあります。手持ちのデュアルもインナーアウターを合計すると12kg位になります。
# これらの値はそれぞれのWEBSITEから拾ったものでBug Packはセット長/リフト時におけるサスレートが記載されています。自由長を仮に51mmとして計算してます(自由長が分からないと何mmストロークした際のサスレートなのか分からないのです)。Gean Bergはシンプルにセット長・フルリフト長それぞれの荷重が記載されています。
# lbs/in記載なので頭がこんがらかるこんがらかる・・・Bug Packの計算はもしかすると間違っているかも(^^;;; 他にもEMPIやCB Performanceなどのスプリングもチェックしてみたのですが...表記方法がバラバラで、長さの記載が自由長からのストロークなのか実際の長さなのかわからなかったり。

もう少しサンプルを集めてみたい所ではありますが、とりあえず手持ちのデュアルのアウターのみ使用で行ってみようかなと。デュアルのアウター流用であれば、全密着までIN:15.1mm、EX:14.7mmありますので、12.7mmリフトのカムを使ってもまだ2mmの余裕があります。カム山の頂点でバルブが弾かれる分の余裕を1mm見込んでもまだシムアップする余地がありますので、82〜83kgにはなるかなと。等ピッチってのが気に入らないのですけど、そもそも不等ピッチで13mm近いリフトに対応させるのは難しいかもしれません。
これでバルブが浮くならGB271に変更、と言いたいところですけどリフトが足らんですな。そもそもGB271は“Excellent low-end cam. Used with 1300-1700cc, one 2-barrel, 2 single barrel such as GB 477A Solex Kadrons, dual Berg 42 DCNF Webers, or equivalent with little or no headwork. Good low and mid range to about 5000 RPM. The more headwork the stronger, smoother and higher RPM it produces. Required GB 273A springs. 276 duration, 0.374" lift at cam.”っていう大人しいカムに組み合わされるべきスプリング。なんで空冷VW用のバルブスプリングってどれもこれも狂ったように硬いんでしょう。

直打式OHC/DOHCだとスプリング直径が小さい場合が多いように思われます。バルブの頭に載っかるリフターをあんまり重たくできないため、必然的にリフターホールの直径は小さくなり、スプリング直径も小さくせざるを得ないため。んじゃロッカーアーム式ならどうか、というと直径はデカくなるけど今度はスプリングレートが足りない。バルブの頭に載ってるもんがないのでそんなに強いスプリングが要らない。例えばNAPRECのSR20DE(T)強化バルブスプリングでもセット荷重35kg-f=12mmリフト時87kgですから大したことがない、んでもってこのリフト量だとやっぱり等ピッチ。本気で調べたわけではないんですけど、現代のエンジンの純正部品流用はちと難しいのではないかなと。社外品買うと価格面のメリットなくなっちゃいますし。






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