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ディープスタッド

3番の上/フライホイール側の一箇所だけディープになっているスタッドボルト。


この理由が分からなくてしばらく情報を集めていました。


1200ケースは全てのスタッドが同じ深さです。


件のボルト穴の反対側に何があるのかというと・・・。


ケーススタッドが割りと近い位置に居ます。


ネジ山の始まりがケースの表面からどれくらい落ち込んでいるのか測定、32mmでした。


穴の底までの長さ=58mm。


おおよそこの辺りまでシリンダースタッドが刺さっているわけです。
おそらくケーススタッドと「オーバーラップ」しているはず。


ケーススタッドは内側に向けて引っ張られています。
一方でシリンダースタッドは燃焼圧力により外側に向けて引っ張られます。
オーバーラップさせることで引っ張りあう力によるケースの割れを防止しているのです。シリンダーは左右で前後にオフセットしているため、左バンク側のケーススタッド及びシリンダースタッドは右側ケースに比べてケース前側に寄っています。なので1番側は十分な肉厚があるためこの処置が必要ありません。

社外のケースで追加加工の溶接によりフライホイール側から3番裏側が補強されている事がありますが、同じ目的です。


スタッドボルトのお掃除を行います。


ヘッド側のナットがネジロックで固定されていました。
ケース側は刺さっていただけ。


いちいちダブルナットを掛けないとボルトを回せず、ダイスを通せないので手間が掛かります。


もちろんナットにもタップを通し、ワッシャーは面を出します。


綺麗になりました。
何故か一本足りないんですが・・・(後でタップ/ダイスを入れている工具箱から発掘されました)。





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