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-週末の楽しみ〜bug SIDE〜3
-週末の楽しみ599ロッカージオメトリ再々考やっと正しくスイブルアジャスターを使った際のロッカーアームジオメトリを理解しました。過去のテキストはすべて忘れてこれを見ていただきたい。 左が純正の棒状アジャスターを使用した場合の正しいロッカーアームジオメトリ。ロッカーアームシャフトの中心からの延長線(C)と、アジャスターの中心線(B)がハーフリフトで直角に交わり、かつアジャスター中心線(B)とバルブはインライン、結果アジャスターとバルブ頭は密着してます。 アジャスターとバルブ頭の接触点は、ゼロリフトからハーフリフト、ハーフリフトからフルリフトへとそれぞれに同じ量だけ移動します。バルブ頭とアジャスター間のストレスを考える上ではこれが理想。 簡単に理解できるし、過去の記述も間違ってません。 問題はスイブルアジャスターを使用した場合。 正確に図を描いてみるまで勘違いしてました。 バルブと直角で交わるべきは「シャフト軸とスイブルアジャスターのボール中心を結んだ線(D)」です。 スイブルアジャスター本体でもなければ、シャフト軸とバルブとの接触面を結んだ線でもありません。 また、純正アジャスターの場合に比べてアームが右回りに回転している=アームが上向きにセットされており、アジャスター軸の中心線(A)とバルブがインラインでないのが分かります。アジャスター本体の高さのせいでこうなっちゃうんですが、バルブとアジャスター本体の角度はボールが吸収するので、別段問題ないです。 また、シャフトの高さも変わります。ちょうどスイブルアジャスターのボール中心からバルブ接触面までの高さ分、シャフトを高くセットする必要があります。 純正アジャスターはバルブの上でアジャスターが爪先立ちするため、ストローク量がスイブルアジャスターの場合とピタリとは一致しません(無視していい程度ではあります)。 象足タイプとの比較。こちらはリフト量はぴったり同じです。ボール中心からバルブ当たり面までの距離がボールタイプのスイブルアジャスターよりも長くなる(4.5mmらしい)ので、シャフトをさらに高くセットする必要があります。メリットはバルブとの当たり面を広く取れること。バルブストロークが増えてもバルブの頭がアジャスターからはみ出さずに済みます。それとおそらくなんですが、アジャスター軸の中心線と、シャフト軸とボール中心を結んだ線を直角にできる可能性があります。象足の首振り量を目いっぱい使い切るようなリフト量の場合は直角にした方が良いですね。 さて、ここまではバルブ頭とアジャスター間のストレスから見たジオメトリーの考察。バルブサイドストレスから考えた場合のジオメトリーはどうなるのか? それを知るためにはストロークのどの時点でストレスが最大になるのか、を知る必要があります。その時点でバルブをまっすぐに押せる(ボール中心とシャフト軸を結んだ線とバルブが直交する)ようにセットするわけ。 前回考えた、 1:バルブの動くスピードが速いほど=ハーフストロークで最大になる? 2:バルブスプリングの荷重が増えるほど=ストローク量が増えるほど増える? 3:バルブガイドからバルブが飛び出している量が多いほど=ストローク量が少ない方が増える? これらのうちどれがより強いファクターなのか? 古い指南書で「1/2リフト〜1/3リフトでバルブ頭の接線がシャフト軸を通るようにする、としているものがあるそうです。そうなるとおそらく上記1〜3のうち、2の影響は少ないようですね。1と3が重要。以上。ここから先は情報なし。 という事で。ぐだぐだとずいぶん長いこと考えてきましたが、ちょっと多すぎるぐらいにロッカースタンドシムを挟んでおけばオッケーって結論で宜しいような(笑)。 TOPへ |