11月10日(土)

ヘッドの組みを行います。腰下に比べて精度は低くなりますのでさらに作業に緊張感が無くなります。
何度もやって飽きているので正直言って面倒くさいだけだったりもします(^^;
だって沢山あるんです>バルブ。SOHC2Vが羨ましくなったりして...ともかくヘッドに組み付けるのは動弁系が中心です。難関はやはりコッターでしょうか。

組み付け前にバルブのセット長、つまりバルブリフト量=0でのバルブスプリングロアシートの上面からリテーナー下面までの長さを測定します。バルブシートカットをしていますからバルブは上に逃げ、バルブスプリングのセット長が延びる=イニシャルが低下しますので、測定結果によって必要に応じてシム増しを行う事になります。

バルブステムエンドからリテーナー下面までの長さは一定ですから、実際の測定ではスプリングとバルブだけを組み込んだ状態でスプリングロアシート面〜ステムエンド間距離を測ります。

バルブを燃焼室側からシートリングに押し当て、ノギスのデプスゲージをリフタシリンダーに差し込み、ノギスの尻をバルブに当てて深さを測定します...
上手く行かない(^^; 測定値がばらつきます。この方法じゃ駄目。

スプリングの収まる面から治具をバルブステムエンドより高く立ち上げ、治具上面からバルブステム先端までを測定しないと駄目みたいです。
ってBBSに書いたらドライダさんが助け船を出してくれまて、すぐに自作の治具を送ってくれました。有りがたや。送ってもらったのをよく見てみると、ただの筒ではなくて正確な測定のための色々な工夫が凝らされていました。ノギスもデジタルノギスに変更して再度チャレンジ。

やっと再現性のある測定結果が得られました。ロアシートリング厚とリテーナー下面〜ステムエンド長を引き算してセット長を弾き出します。

IN  EX 
139.00139.50
239.00239.40
339.30339.30
439.40439.40
539.35539.40
639.30639.40
739.25739.30
839.25839.15
平均39.23平均39.36

う〜〜、期待していた数値と違いますし、かなりバラツキが見られます。シートカットによりセット長が延びるはずがエンジンデータブックの数値より短くなっています。シム増しが必要と思い追加用のロアシートリングをちゃんと購入してあったんですが...これは無駄になりそうです。
もっと細かくシートリングの厚みを設定できるとバラツキを吸収できて良いんですけど、リングの厚みは0.5mmですから現実的にはこのまま組むしかありませんね。シムをオイルストーンで削って使おうかとも思ったんですが...割れそうでちょっと怖いです。

バルブの組み込みはちょっとコツが必要です。
バルブステムオイルシールを入れ(IN=黒、EX=緑、です間違わないように..)ステムにオイルを少量塗ってガイドに差し込み、ロアシートリング、スプリング(ノーマルは上下有り)リテーナーを載せます。ここまでは良いんですけど。
バルブスプリングコンプレッサーでスプリングを圧縮し...コッターをはめ込むのが難しい。初めてやったときは一本組むのに2時間掛かりました。慣れれば5分も掛からないんですけどね。

バルブステムエンドのオイルをクリーナーで軽く拭き取り、コッターにグリスを塗ってコッター溝に張り付かせるのがコツです。オイルを拭いておかないとせっかくグリスを塗ってもオイルで滑っちゃいます。私はコッターを運ぶのにピンセットではなく精密ドライバーのマイナスを使います。ドライバーにもグリスを塗ってコッターを張り付かせ、そのままそうっと運んで溝に押しつけています。

さてバルブが組めたらタペットクリアランス調整です。昔は温間で取るというマニアック技も使っていましたが今回はふつうに冷間で取ります(笑)。ただ部屋の温度にはちょっと気をつかって、ストーブでガンガン暖めました。

毎度の事ながらこれが超面倒くさい。一旦取ってしまえば再調整は大したことは無いんですが一発目はかなり辛いです。

オイルストーンにひたすら擦りつけて削ります。
シム上下の平行度が狂わないよう、まめに持ちかえて削る向きを変えます。シムの片面のみを削るようにして、削っていない面を基準にマイクロメーターの当て方を変えて測定することで平行度をチェックします。たった0.20削るのに15分も掛かります...かなり目眩がしました。

しかもさらに目眩がする事を発見してしまいました。シム長が同じでもリフター全長が同じになりません。各部を測定してみると、リフターの上面の厚さがリフターによりかなり異なっていました。シートカットを頼む際にバルブ沈み込み量を指定したとしても、シム厚は揃わないと言うことになりますね。

ちなみに戸田のマカロニの精度は流石の出来で、最大でも±0.01mmでした。
これならあらかじめシム長が分かっていれば、ほぼ追加工無しでそのまま組むことが出来ますね。

# 01.11.17追記
と思ったのですが、良く考えてみれば各ロット内での誤差が少ないのは当たり前の話で、頼んだシムと同じ長さが来るって言うのはまた別の問題でした(^^;
戸田のマカロニの長さは0.1mm刻みと結構荒く、誤差も±0.03mm位はあるみたいですね。






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