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ナイフホルダー

包丁をしまうところを作ります。


吊戸棚下にこういうのを取り付けたいのです。
吊戸棚本体からドアが30mm垂れているので、その影に隠れてくれると完璧。
Amazon.comでだいたい105〜125ドルで買えます。


スプリングが閉まる/開く両方に働くようになっています。
ヒンジ部分だけだと40ドル位。送料入れてもそう高くはないのですけど、うちのキャビネット下は30mmの高さ、この金具は恐らく50mm以上の高さがあります。


金具も含めて自作する事にします。
まず手に入れたのはDULTONのマグネット。長さ250mm、なんだかかっこいい箱に入って届きました。


竹です、見た目もさる事ながら加工がしやすそうなのがいい。


裏面はこうなっていて。鉄のプレートを壁などに固定し、マグネットで本体を貼り付ける仕組み。


20mmでは厚すぎます、包丁を載せると10mmしか残らないので柄が上につっかえちゃう。


カンナでシェイブダウン。


ヒンジの図面。
前後のアーム長の違いが開けた時の棚の傾きになります。

もしかしたらスプリングが使えるかも、と一縷の望みをかけていましたが結局は無理でした。スプリングの固定側がもっと上方にないと、棚板を引き上げるだけの張力が得られません。30mmの高さではそれが出来ません。


部品を切り出します。ステンレスの10mm幅板とアルミのLアングルを使用。


組み立ててみます。
摺動部にはワッシャー型のベアリングを入れています。


棚板を受ける部分を溶接。
ビッチリ溶接したらかなり歪んでしまい、ハンマーで修正する羽目に。反省してもう一方は点付けにしたのにそれでも歪みます。Lアングルにしとけば良かったです。


何とか修正完了。棚板の前側で左右をつなぐための腕も溶接。


吊戸棚下に持って行って仮合わせしてみます。


綺麗に収まってますけど、開ける際にドアに干渉します。前にせり出しながら開くため、少し余裕が必要でした。


棚板はアルポリックです、写真にはグラインダーが写ってますけどカッターで切りました。その方が綺麗に出来ます。


前側はスチールで作成。下の幅10mmが左右をつないでいる部品、上のLアングルはキャビネットと棚板の間を埋めるためだけの部品。


棚板とナットの取り合い。とにかく上下方向に余裕がありません。ギリギリの美学。


この辺も出来るだけギリギリで沿わせて綺麗に処理します。


まあまあ満足。


マグネットは両面テープで貼り付け。


細かな長さ調整を行って最終取り付け。
スプリングは棚板が垂れ下がりすぎないよう支えるだけの役割となっています。スプリングが無いと直角近くまで開いちゃいます。ストッパーでアームをガツンと止めるより自然に止まるので包丁がズリ落ちる心配が少なくなります。


丁寧に調整したおかげで各部品のツラの位置は綺麗にあっています。もちろんドアを閉めればその影に綺麗に隠れます。


閉じた状態で保持する為のネオジム磁石をフィラーの影に仕込んであります。後ろ側にももう一つあります。


キャッチ用の鉄板。
アルポリックにはダイソーのリメイクシートを貼りました。


作ってみて感じたこと。
高さに制限が無いなら買ったほうが絶対にいい。制作に2.5日かかりました。
閉めた状態で保持するのは磁石よりスプリングの方がいい。中に入ってるのが刃物なので磁石が離れた瞬間にガチャっと唐突に開くのがちょっと怖い。
DULTONの磁石で包丁がキチンと保持できるのは棚板の角度が30°程度まで。それを超える角度だと包丁の種類によってはずり落ちます。





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