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埋木に挑戦

ウォークインクローゼットに突っ立ってる柱、元が押入れの柱なので加工されています。そのままにしておくにはあまりに醜く、杉板で覆ってやろうと思っていたのですが、ハニーに太くされるのは嫌だと言われ。まあ、確かにただでさえ邪魔くさいですからね・・・。仕方なく埋木に挑戦することに。


ボードが収まる溝と、押入れの枠組みが刺さっていた穴や切り欠きがあります。
溝の淵は完全に真っ直ぐではなく底もささくれていて、そのままだと埋木がピタリとフィットしそうになかったので、ルーターでさらいました。


しかしルーターを使ったのは失敗でした。手で持って使うのは難易度が高く、ミスが起きやすいです。この写真で言うと一番左側の埋木に、ルーターが左に食い込んでいった跡があります。ガイドを付けて使うのですがちょっと油断するとこうなります。ノミを使って少しずつさらっていくべきでした。多少溝の幅にブレがあったとしても、埋木の方を幅調整することでアジャストする方が簡単です。それにはカンナがとても便利で、とても簡単かつ正確に調整出来ます。


鴨居が刺さっていた部分。ちょっと見るに堪えません。


元はこうなっていたのです。


框が刺さっていた溝。シンプルなので埋めるのは簡単です。
高さを合わせた杉板を接着剤を付けてはめ込み、ざっくりと鋸で余分な部分を切り落としたところ。ギリギリを狙い過ぎて元の柱を傷つけると、そっちのがよほど手間がかかるので多すぎる位残してOK。


出っ張りをカンナでツライチに削り取ります。
これくらいなら簡単で楽しい作業です。


外に面していた面に塗られていた茶色のペンキはカンナでざっと削り落としました。木目をちゃんと読み刃を出しすぎなければそんなに引っかかる事もなく、とっても仕事が早くて便利です。節があるとダメですけど・・・。この後オービタルサンダー+#40のサンドペーパーで仕上げます。


鴨居の跡を埋めていきます。左側の一個目は形状がシンプルだったので埋木を作るのは簡単でしたが、元の加工の断端が綺麗に処理されておらず、整えるのに手こずりました。ノミを使って少しずつ削るのですが、強度を落とさないよう取る量を出来るだけ少なくしたいところ。
仕上がりだけ考えるなら鋸を使って新たな切削面を作ってしまった方が簡単でした。


次の埋木が3D形状で厄介でした。ノミ・カンナ・サンダー総動員で徐々に形にしていきました。


木工用ボンドをたっぷり塗って固定。


次の埋木に取り掛かります。まずは邪魔な部分をノミで切り取って。


味覚糖の純露みたいなめんどくさい形してます・・・。


カンナで削って純露を再現します。


上手くフィットしました。
ただ、全体のデザインがいけてませんね・・・。宮大工がやるような意匠性の高いものは無理としても、もう少し仕上がりをイメージしながらの工夫が必要でした。作りやすいさだけを考えてしまいました。
姫路城大天守内の埋木、よくも見事に形状を合わせ込むものです、芸術ですね。


溝の脇がさらに節で割れてなくなっていました。
埋木を作る際、最初から小さく切り出してしまうと固定出来なくて作業しにくいので、最後まで母材に繋がったままにしておいた方がいいです。


上手いこと吸いつきました。満足。


後は鴨居の穴を塞いでおしまい。


8ビットなミッキーマウスができてしまった。


木目が綺麗。生かすような仕上げをしましょうかね。


新しい部材はブライワックスのオールドパインで着色、元の柱をオイルで仕上げるとそれなりに色が合ってくれそうな。


# 2018.08追記

ハニーが水性ニスを使って埋木を着色しました。


8ビットミッキー、だいぶん目立たなくなりました。


縦の溝も気にならなくなりました。


上手いものです。
手間掛けた作品感が見てて心地良い。


次の予定はバニティーミラー周りのデコレーションらしいです。
これも楽しみ。





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