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Oni Torque タコアシインストール

完成した鬼トルクタコアシをインストールしました。


トンネルの左側とタコアシの距離、5mmしかありません。個体差の問題で、本来は10mm取れるように設計されています。このまま走るとたまにボディに当たって異音が出ました。


追加したセンサーボスの位置と向きはOK。排気温度センサーとボディ/ミッションは十分なクリアランスが取れていました。


タコバラシツール。スプリングフックを外すための自作工具です。要らない六角レンチと丸棒を溶接し、熱をかけて先を曲げてグラインダーで整形したもの。


タコアシの振動対策でこんなものを作りました。
汎用の穴あきステーにL字を合体させたもの。出張先でろくに工具がないのでこんなかっこ悪い見た目になってしまいました。


端をPPTに固定し、L字側をバンドでタコアシに固定。完全に動かなくしているのではなく、振動の周波数を変え、割れに繋がる細かな振動を消す狙いです。
と、同時に前述のボディとの干渉問題もこれでクリアできました。




インストール自体は5月の半ばに終わっていたのですがその後のセッティングのやり直しに時間が掛かりました。
走らせてみてびっくり。街乗りで使う領域の燃調がとても薄い。走りながらクイックラムダを使用し目標空燃比になるようメインマップをいじっていきますがどうやら大幅な書き換えが必要な気配。


5,000rpm以下の適合を出したマップと元のマップの対比がこちら。HKSのタコアシが苦手としていた2,500回転付近、鬼トルクタコアシでは打って変わってすさまじく空気が入っています。苦手領域がむしろ得意領域に。1,800回転位から実用になるトルクが出ています。吸気音が力強く変化し、ガロガロガロガロという蛙の合唱が2,500〜3,000で盛大に聞こえるように。


3,000回転あたりはタコアシ変更であまり変化がなく、その前後が盛り上がった結果、3,000回転が逆にへこむことに。低回転からわざと大きめにアクセルを開けて加速すると2段ロケットなのがはっきり分かります。
288°カムが本領を発揮するのは4,000回転から上。3,000回転でわずかに待った後のトルクの盛り上がりは過去最高。中間トルクが魅力的だったエスコートピストン1974にA-RFタコアシの時よりトルク出てます。4,000回転を超えた瞬間に二寸管の排気音が一変、隣の車線走ってる車のボディがビリビリしそうなほどの炸裂音が。


国道を200キロほど走らせた後の焼け具合。4番ポート直後の曲がりがきついのでそこだけ紫に。他はあまり焼けていません。

排気温度計センサー位置がHKSの4-2集合部から4-2-1集合後へと後ろ側に移動したため単純な温度比較は出来ないのですけど、鬼トルクタコアシのほうが巡航での排気温度が低く出ています。あがっても150度くらいで、ざっくり言って50度くらい低い。ステンレスの焼け方を見るに、センサー位置の問題だけではなく実際に排気温度が低いのではと感じます。
排気温度は、当然ですが、ハード面・ソフト面双方の要因で上下します。セッティングをしていて排気温度を見て考えるのは主に燃焼速度。巡航時など、回転数が比較的低くアクセル開度が少ない場合、燃焼室内での燃焼速度は遅く、燃え残った燃料が排気管内で後燃えすると排気温度が上がります。無駄になっている燃料があるということで積極的な進角が必要。
今回はタコアシが変わりハード面に変更があったわけですが、吸気速度が増した結果燃焼室内でのタンブル流が強まり混合気攪拌が促進され、燃焼速度の増加と排気温度の低下が起きたように思います。


点火時期の変化を見ています。注目してほしいのはへこんでいる部分。燃調マップで大きく盛り上がった領域でリタードを余儀なくされています。もともと2,500近辺で空気が入らず、実圧縮が低いため点火時期が進められていた、というか進めて少しでもトルクを稼ごうとしていました。空気が入るようになれば当然そのままの点火時期ではノッキングが出てしまいます。
盛り上がっている部分は、どうやら元のマップの詰めが甘かったようです。これ以上攻めても体感できるほどの変化がなく、排気温度にも変化がみられないのでそれ以上進角していなかった。鬼トルクタコアシだとこの辺も空気がガンガン入るため、点火を進めてやることで巡航からわずかに踏み足した時の出足に差が出てきました。巡航時の微妙な右足の動きが、明確な吸排気音とトルクの変化となって返ってくるのがとても気持ちが良いです。やりすぎるとちゃんとトルクダウンするのでMBTが出せた様子。


さらに300キロほど走らせた後。焼け色が全体的に濃くなりました。


遮熱板もタコアシの形に合わせてリシェイプ。有機的な形でタコアシから逃がしてやるとエロカコイイ。

かつてRS☆R4-1タコアシを1974に取り付けたら驚くほど低性能だった/ MSハイコンプ+264カムにはとても相性が良かった、という経験から、タコアシとエンジンには相性があるんだなというのを知りました。それゆえ鬼トルクタコアシを手放しで薦められるかどうかは分からないのですが、1951+288カムには最高の相性を示してくれました。まるでロードスターを買ったばかりの頃のように乗りたくて乗りたくて仕方がない。

一応8000までは回してHKSより空気が入らない領域がないことは確認していますが、5,0000より上はまだセッティングが完了してません。ピークはどうやら変わらないようですが、中間は太りそうです。
いずれにしてもここから先は一般道ではとてもじゃないですが無理。
まだ楽しみが残っています。
いいおもちゃを与えてくれたNBのおっちゃんに感謝です。





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