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プレーナー/ ウェザリング加工

以前に一度無垢板のウェザリング加工について触れています。
割と興味をもつ人が多いので、逆のプレーナー加工と併せてもう少し詳しく紹介。


野地板用として売られている松の平板、まさしく「割いた」だけなのでささくれが激しいです。その分とても安く、プレーナー仕上げされているSPF材の半分以下のコストで手に入ります。


このままワイヤブラシで擦ってウェザリング加工してもささくれは基本そのまま残ってしまいます。ささくれの除去に使うのはこちら。
#240のペーパーフラップです。


グラインダーは回転数が調整できるタイプが必須。8,000〜12,000で回すと木材が焦げてしまいます。
ディスク全面を均等に板に当てて削るために砥石カバーを外していますがコレは自己責任で。


あっという間に綺麗になります。
針葉樹の平板は多かれ少なかれ反っている事が多く、電動鉋では削りにくい事が多いため、グラインダー+ペーパーフラップでの加工は特に重宝します。




短時間でかなりすべすべに出来るので、ひと手間掛けられるならSPF材の代替として考慮に値します。


さてウェザリング加工に入ります。
以前に紹介したように振動ドリルが必要です。ステンレスのカップワイヤを使います。



板の真ん中に芯が来ていて、断面を見た際の年輪の角度が左右で逆になりますのでカップワイヤの回転方向も逆になります。間違えると木目にワイヤが喰ってしまい、板をすっ飛ばしたりささくれが出来たりします。荒い仕上げが欲しい時にはわざとやってみるのも良いですが板の固定をきちんとしたほうが良いです。
カップワイヤを当てる角度で表情が変わり、木目と同方向だとスムーズに、90度で強めに当てると不整なでこぼこが付けられます。鋸目を模したダメージ加工みたいなやつですね。
この写真は45度位で強めに当てていて、この角度が最も典型的なウェザリング加工が得られるようです。


ブライワックスで着色したところ。
ワックスとウェザリング加工はとても相性が良いです。でこぼこしているけどすべすべ。正に長年使い込まれた風合いが素敵。


プレーナー/ ウェザリング加工どちらも大量の大鋸屑が出ます。
鋸で出るのよりずっと細かく、舞いやすくて厄介なやつです。有圧換気扇があって本当に良かった&ガレージ無しで室内でやるには厳しい加工かも。


# 2020.11.16 追記


フォトブースが出来ました。


作例。rs++さんにお借りしている24mm単焦点でF開放。
このレンズ良いなあ。





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