TOP -週末の楽しみ〜ROADSTER SIDE〜その五 -週末の楽しみ764

Keigo1951 親メタル・エンドプレー他測定

今回はブロック/クランク/コンロッドはすべてマツダ工場から出てきた組み合わせそのままなので、測定せずにそのまま組んでしまっても大した問題はないのですが。手抜きせずにちゃんと測定してデータ蓄積しておきます。


美しい軸受け。
ハイボール飲みながら狂ったように磨きまくったらしい・・・クリアランスがばがばになったんじゃね?と脅かしておきました(笑)。


#1#5ジャーナルにメタルを置き、ダイアルゲージをセットしてクランクをクルクル。これがグダグダだったらせっかく磨いたこのクランクはポイ(笑)。
結果は20/1000mmで、過去に測定したBPクランクと同じ程度。十分です。#2#4でも測定、それぞれ10/1000mmと#3の半分の値が計測され、曲がっている方向も同じ。M字や〜型に曲がっていないことが確認できました。

クランクが使えることが確認できたので、親メタルのクリアランス測定を行います。



ブロックの刻印をまず確認。エンジン前側から、
・ A A A ・
でした。


クランクのメインジャーナルの刻印はエンジン前側から、
・ ・ ・ A ・

1,4,5番はクランクとブロックのサイズがマッチしています。2,3番には薄いメタルがセットされているはず。


クランクキャップを取り付ける前にボルト穴の清掃。これをやらずして締結トルク管理を云々するなかれ。


オイルを塗ってプラスチゲージを張り付かせます。


クランクをブロックに置く際には、曲がりが横方向に向くようにセット、メタルクリアランス測定に曲がりが影響を与えないようにしました。
クランクキャップは4.0キロで仮締めした後、規定値の下限である5.5キロで締結。ボルトのマーカーは、弾性域角度法を締結トルク管理に併用するためのもの。幸いボルトの伸びは計測されませんでした。


プラスチゲージの幅をデジタルノギスで測定。どうしても主観が入るため一通り測り終わった後で最初に戻って再測定し最初の値と比較することで、慣れによる誤差を補正するとよろしいかと。


緑のプラスチゲージの幅とクリアランスの関係。


メインジャーナルの直径実測。
過去にやった測定でもそうでしたが、クランクの軸受けの測定は測定結果のばらつきが大きいため、比較的多めの測定サンプルが必要。そこでマイクロメーターではなくデジタルノギスを使います。マイクロメーターだと時間がかかりすぎます。
結果は
#1 49.89
#2 49.88
#3 49.88
#4 49.88
#5 49.88
ほぼ全てのメインジャーナルが同じ値になり、#1だけ0.01mm太いという結果。上記のように刻印は#4だけ細いと示していますから測定結果とはマッチしていません。メーカー工場での測定もおそらく結構ばらついていたんだろうな、と想像。時間かけられる分、こっちの方が精度出てると思いたい。


プラスチでの実測クリアランスと各部刻印の関係を見ています。
過去のメタル厚測定結果から
刻印 実測厚
#2  2.01 2.02
#3  2.02 2.02 2.02 2.02
#4  2.02 2.03 2.03 2.03 2.03 2.03 2.03
#5  2.035
#6  2.04
数字が大きくなるほどメタルが厚くなることが分かっています。
クリアランスが少なくなるはずの2,3番に#3メタルが使われていたのは納得がいきます。
実測クリアランスは2,4番が43/1000o、1,3,5番が42/1000mm。ノーマルの規定値は18〜36/1000mmなのでやや広く、メタルからこぼれるオイルが多少増えますが、過去に組んだBPエンジンの測定結果に比べると狭めの値で、かつ今回も例によってNB2のオイルポンプを使って油量を稼ぎますから、問題ないでしょう。
2,4番は少しクリアランスを詰めるためちょっとだけ厚い#4メタルをセット、再度プラスチ測定した結果は2番42/1000o、4番41.5/1000mmとなりました。これで行きましょう。


エンドプレーの測定。110/1000mm、基準値=80〜282/1000mmで余裕で範囲内、かつ過去の測定値よりもさらに少なくて気持ちいいですね。



ついでにオイルジェットとピストンスカートの干渉を確認。スカートに切り欠きがあり、当たらなくなっていました。そのままオイルジェットを組み込んでOKです。


割り箸の袋でデッキ面の歪みを測定。問題ありません。



洗車場にてブロックを洗浄するKeigo。ケツがやたらでかい(防寒着のせいです)。





TOPへ  
 
inserted by FC2 system