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-週末の楽しみ〜ROADSTER SIDE〜その五
-週末の楽しみ765Keigo1951 ピストンピン加工Supertechピストン単体重量=336.6〜336.7g。マーレピストンが304g、MSハイコンプが320.3g。 Supertechはちょっと重たいです。 ピストンを削ってできる軽量化はたかが知れているので、ピストンピンで対応します。 左が純正、右がSupertech。 右下が純正。Supertechの方が短いです。 Supertechピンの長さは54.4mm。 純正は測り忘れました・・・。 短いにも関わらずSupertechピン重量は99.7gもあります。 純正ピンは79.0gで、Supertechに比べて20g以上軽いという。長い分、丈を詰めてやればさらに軽くなります。 # マーレのピストンピンは82.9gで意外ですが純正よりわずかに重いです。ただ、ピストン本体が圧倒的に軽いのでそのままマーレのを採用しました。 BPエンジンのピストンピン径はご存じのように20mm。 Supertechピンの肉厚を測定、(20.0-9.65)/2=5.175mm。 純正ピンの肉厚、(20.0-12.95)/2=3.525mm。Supertechは1.65mmも肉厚です。 ピストンピン内側の形状バリエーション。 応力を集中させないために滑らかなテーパー形状にするのが王道と思いきや、段付き形状もアリの様子。 画像検索で見つけたもの。ピストンピンがトラブって座屈するときは必ず真ん中から真っ二つになります。考えてみれば当たり前の話で、コンロッド小端部とピストンピンボス部は同じだけの入力を受けています。ピンボス部は2個あるのに対して小端部は一つだけ。どこから壊れるかは明らか。 純正ピンの内側、よく観察すると12mmほどの幅ででっぱりがあります。メーカーがやることには必ず意味があります、おそらく強度確保と思われます。小端部は22mmほどあるので、どうせならそれにでっぱりの幅もそれに合わせたらという気もしますが、ギリギリまで攻めた軽量化だったのかも。ホンダB型なんかに比べると全体的にゆるいBPエンジンの中で珍しく気を吐いているパーツですね。 # 画像はGENGEN GARAGEさんから頂戴しました。ありがと。 前述のように、ピンの両端が受けている荷重は中心部の半分。なので削ってよいのです。高回転までぶん回されるバイク用エンジンのピンはテーパーに削られているものが多くあります。 テーパー加工だけならうちでもがんばれば出来たような気もしますが、両端を正確にカットするのは旋盤がないと厳しいと思われたのでKeigoの友人に外注。きれいに仕上げてくれました。 その重量は70g前後。純正から9g削ることができました。Supertechピンと比べて29.7gの軽量化!これはでかいです。ピストン+ピン合計で考えても、MSハイコンプ+純正ピンより6gほどの重量増で済みます。 縁の厚み=2.45mm。1.1mm攻めたということになります。 削りすぎると縁が割れることがあるようです。 加工後のピンは重量差が0.5gほどありました。重量合わせを試みます。 かつて電ドル+フレキシブルシャフト+金属ビットで挑んでまったく歯が立たなかった記憶があるのですが、高速ボール盤+フレキシブルシャフト+回転砥石ならどうでしょうか。 切削油をたっぷりつけてグリグリグリグリ・・・・ 意外にもゴリゴリ削れて行きます。ボール盤は4700回転で使っているのですが、それでも十分。あっという間に0.5g減りました。気長に頑張れば三角錐の砥石を使ってテーパー加工もできてしまうかも。寸詰めは無理ですけど。 完成、元のピン内径との繋ぎ部分に丸砥石で削った痕が見えます。 外側には純正やSupertech同様にテーパーを入れてもらっています。これが意外と重要で、ピンキーパーをピストンの溝に押し込む働きがあります。 そういえば、ワーゲンの2110エンジンのピストンピンもテーパー加工されていましたね。 ピストンの重量差も±0.0gに調整完了。 いつものようにピンボスを削って合わせました。 TOPへ |