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Keigo1951 バルブリセス拡大加工

先週のV-P間確認により、リセスの不足が明らかになりました。


リセスの円とバルブの円がピタリと一致してしまっています。横方向に1mm、深さ方向に2〜3ミリ余裕を見るのがセオリー。横方向に拡大する必要がある一方、110-110のバルタイだとバルブリセスにほとんど潜り込まないため、深さはさほど問題ないです。


斜線が切除予定部分。


この作業のためにAmazonで購入したリューター用の3mm軸タングステンビットバー、刃幅は6mmです。1,399円とお安いのでちゃんと使えるのか少しだけ不安でした。
隣に置いた6mm軸のビットが巨大に見えます。


削り代を明確にするため、マーカーを塗った後にノギスでケガキ線を入れました。これは大正解で、どんな細いマーカーより正確。


細く描かれたケガキ線が見えるでしょうか。


最近とうとう導入したハズキルーペ。1.6倍のを買いました。恐ろしくよく見えます。買ってよかった、こんな繊細な作業をするには必需品になりました。


新しく買ったビットの切れ味は素晴らしかったです。押し付ける力はほぼ必要ありません。軽くなでるだけで削れて行きます。バルブの入射角を意識しながらケガキ線に沿って1mm拡大していきます。


右が加工後。リセスの底近くまできっちり1mm拡大できています。


粘土をピストンにつけ、ヘッドを仮付けしてV-P間の確認を再度行います。
1番4番ピストンが上死点位置にいますので、当たらないよう1・4番バルブを全閉にしてからヘッドを載せます。


すでに深さ方向は問題がないことが分かっていますので、バルタイの影響は無視できます。タイベルを張ってクランクとカムを一緒に回す必要はなく、カムだけを回転させてバルブを適度に突き出させればよいだけ。ヘッドボルトは入れず、バルブがピストンに当たった場合、ヘッドが持ち上がることで逃げられるようにします。


ポートから覗き込むとストローク量が見えます。リフターで見るよりピストンとの距離がイメージしやすいです。


粘土が切れることなくバルブがストロークできています。


粘土の断面を確認したいところ。ピストンの上でカッターを使うとトップに傷をつけてしまうので別にまな板を用意します。


剥がして切って。意外と変形しないものです。


見事に逃げました。
十分な加工精度でしょう。


ペーパーフラップで角をさらいます。


マーカーを消してやるとほぼ違和感なし。本当はノッキング対策としてもっとリセスの角を落としてやりたいのですが、リセスとピストン外周がかなり近いため、トップランドの強度を少しでも確保することを優先してごく軽くさらうだけにしました。


養生、クリアファイルを切って作りました。心の穢れた大人には何か別のものに見えるかもしれません。ガムテープが張られているのは使ってたら穴が開いたから。
リセスの底にビットを当てないように気を付けていたのですが。
やはり養生は大事。急がば回れです。





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