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ProjectとFirmwareと.mspファイル

前回、これであとはセッティングを楽しむだけ、と思っていたのですが。
走らせてみるとところどころでノッキングが出て、リタードしていくと0度にほぼ近くなっていきます。ノッキング限界の低いことは予想していましたが、それにしても0度は異常。


点火時期を固定しタイミングランプを使いながら点火時期を確認すると、アイドリング時の点火時期のブレが大きく、おおよそ前後に5度以上ブレています。低い回転数ではままあることなので、エンジン回転数を上げてみるとやや安定するものの、それでもどうもシャキッとしません。
前回のこともあり、疑ったのは手順間違いで生み出したバグ。
Firmwareと.msqファイルは前回合わせました。まだあるのか落とし穴・・・。
# 以下、オフラインとはTunerStudioとDIYPNPが接続されていない状態、オンラインとは接続されている状態、を言っています。



ハードを制御しているプログラム=ファームウェア。.msqファイル=チューニングの設定値が記載されたファイル。各数値以外が入っているのがProjectで、configuration(構成)と表現される、例えば各数値の役割なんかが含まれるのかと思います。


バグを避けるためには、最初の最初がとても重要です。
ステップバイステップで解説しましょう。


初めてTunerStudioを使う際、まずはここから始めます。Create New Projectです。


Project Nameは何でもOK 。日付とか。
FirmwareはDIYPNPとつながった状態であればDetectを押すとDIYPNPと通信して勝手に決めてくれます。が、オフラインを推奨。


オフラインの場合はOther / Browseを押して・・・


ファームウェアのフォルダに行き、該当の.iniファイルを選択しNext>をクリック。
・megasquirt2.ini:used for the MS2 controller.
・microsquirt.ini:used for the Microsquirt controller.
・ms2pnp.ini:used for the MS2PNP controller which is a derivative of the Microsquirt Module.
microsquirt-module.ini:used for the generic Microsquirt Module controller.
DIYPNPは最後のが該当します。
マニュアルにも ”if you have purchased a proprietary Megasquirt-2 product based on the Microsquirt Module it is worth contacting the manufacturer to confirm which firmware version you should use.”と注意書きがされていて、不安な場合は制作元に問い合わせたほうがいいです。


次の画面でいじるのは温度の単位のみ。Celsiusを選択。以前はここでハードの種類も選択する必要があったそうですが、今は自動探知になった様子でその項目は削除されています。


オンラインであればTest Portを押すと通信が正常に行われているかどうかを確認することが出来ます。ここではオフライン推奨なので何もせずにNext>をクリック。


無料バージョンのTunerStudioだとダッシュボードのデザインは変えられないので大人しくそのままFinishをクリック。


するとこの画面になります。Not Connected と大書きされていて、DIYPNPと接続したくなりますがまだ接続しません。このまま接続するとDIYPNP内のファームウェアに格納されている.msqファイルが今回作成したProject(ここではMyCar)に流れ込んできますがそれをさせないため。



ちなみに、.msqファイルをProjectに入れないままで何かをしようとするとちゃんと警告が出ます。


でも警告のOKをクリックすると何事もなかったかのようにこんな画面が開くのがやばい。絶対にこのまま先に進んではいけません。


Load Tuneからファームウェア同梱の.msqファイルをオフラインで読み込みます。ファームウェアに予め入っている.msqファイルが怪しいので、TunerStudioに.msqファイルを流し込むのではなく、PC側からDIYPNPに.msqファイルを送り込むのが狙い。


ファームウェアのフォルダの中にtune_filesというフォルダがあります。


DIYPNPに対応した.msqファイルを選択。これは前回のページと一緒。

これで無事に始動でき、シャキッと指定された点火時期でアイドリングすることが出来ました。点火タイミングを示すマークがタイミングランプのストロボの中で、まるで止まっているかのように見えた時はちょっと感動しましたよ・・・。




File>Vehicle Projects>Project Propertyを開きます。


ここでProjectのファームウェアが確認できます。
ですが今回の場合、最初にProjectに入れた.msqファイルのver.は合っているため、これでは探知できませんでした。


隣のタブを開くと温度の単位が変えられます。フォーラムで拾ってきたファイルをTemporaryで開いて参照するときなんかに必要。



ちなみに。


JamesというのはTunerStudioのマニュアルを書いている張本人。
手持ちの.msqファイルを読み込ませたら、数値がおかしい、超でかい桁数のマイナスの数字があちこちに入っている、というフォーラムへの書き込みに対し、
基本オンラインで作業しろ、と前置きしたうえで、
「オフラインで作業するのは薦められない---が使える。ただし、ファームウェアに同梱されている”defaul....msq”ファイルを最初に読み込み(Load)し、それから自分が持っている.msqファイルを読み込む必要がある」と返答されています。つまりProjectに最初に読み込ませる.msqファイルがProjectのver.というか互換性を決定してしまうと。

うっかりDIYPNPのファームウェアと互換性のない.msqファイルを読み込ませることを避けるために、オンラインでファームウェアからTunerStudioへ.msqファイルを流し込むことが推奨されているのでしょうが、なぜか今回の場合ファームウェアに含まれていた.msqファイルが問題を抱えていたと・・・
フォルダの中に同梱されていた方はOKでした。

それにしても。何故ちゃけさんはこんなことに気づけるのでしょう。マニュアル作ってる人でさえどうやら気づいてないのに。ほんとネ申。





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