TOP -週末の楽しみ〜ROADSTER SIDE〜その五 -週末の楽しみ805MAP脈動 7 負圧タンクテスト前回の結論。結局負圧計見ながら金魚鉢バルブいじいじかーい。20年以上前から進化してないな・・・。 チェックバルブの構造がどうなっているのか、見てみました。 てっきり筒状の弁がスプリングによってリング状のシールに押し付けられていると思っていたら全然違いました。 ちょうど真ん中で鋸で二つにしたのですが、5つ穴が開いているだけ。 さらに破壊してみると、柔らかい素材でできた傘状の物体が現れました。 その奥には通気性のあるスポンジ状のものが。 それらを取り除いたところ。逆側も同じような構造になっています。もしかすると5つの穴のうち、真ん中のは二つの傘を繋ぐ軸が通っていたかもしれません。 いずれにしても。金属スプリングは使われておらず、いわば膜構造となっており医療機器を思わせるような部品構成になっていました。 もしかするとですが、金属スプリングを使ったチェックバルブのなかには程よい減衰レートと許容できる範囲のディレイを呈するものがあるかもしれません。 見つけたらコソッと教えてください。 続いては負圧タンクについて検証しましょう。 自動車メーカー関連の論文だとバキュームチャンバーとか呼ばれてるみたいですが要はMAPセンサーに行くホースの途中に挟み込む一定のボリュームを持った密閉容器。 先ほど破壊したチェックバルブの口を流用してでっちあげました。 右のが今回作成したもの。高さ130mm、直径110mm。もしもいい結果が得られたら左の小さめのをさらに試して、どこまで小さくできるのかテストするつもり。 例によって金魚鉢バルブを二つ使って切り替えてテストします。 左が負圧タンクあり、右が無し。 真ん中で大きくぶれているのはバルブの切り替えによるもの。 負圧タンクにより確かに振幅が少なくなっているのが分かります。しかし、元の振幅の上側に収束してしまっており、これだとオリフィスと同じ。 スロットル開閉に対してのレスポンスをみたもの。 チェックバルブによるディレイに比べるとずっと短いですが、明確なディレイが認められます。 結論: ・負圧タンクは振幅を縮小することが可能 ・しかし元の振幅の高圧側に収束する ・レスポンスに遅れが認められる 負圧タンクサイズを小さくすると反応の遅れは改善する可能性が高いです。しかしながら、高圧側に収束してしまうという特性から、適切なサイズを見つけられたとしてもオリフィスに対して優位な効果を認めるものではなさそうです。 ここで改めて付け加えておきたいのは、各気筒に立てたニップルからそれぞれ負圧タンクにホースを引く意味はこの実験とは異なる、ということです。その場合は連通管としての役割があり、一定以上のボリュームを負圧タンクに持たせることはMAPセンサーへの通路に対する各気筒の影響量を平均化する効果があります。 ここでテストしたのはあくまで振幅の減衰効果のみです。 TOPへ |