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Keigo1951 BAROセンサー追加

十勝スピードウェイに行こうと、日勝峠を超えていたら徐々にA/Fが薄くなっていき、最後は息も絶え絶えで登り切ったそうです。


DIYPNPはデフォルトで圧力センサーを一つ内蔵しており、MAPセンサーとして使われる一方、電源投入時の読みをそのままBaro(大気圧、MoTeCだとBAP)として利用しています。
ITB制御の場合、低負荷領域では負荷軸としてBaroに対するMAPの%を使っていますので、IG電源をオンオフすることなく高所に上っていくとA/Fは薄くなります。さらに踏み込んでSD領域を抜けてα-Nに入ってしまえば逆に濃くなるはず。

圧力センサーをもう一つ追加すれば常時大気圧がモニターできるようになり、この問題を回避することが出来ます。


DIYPNPを開けるとここにいるのが圧力センサー。同じセンサーをもう一つ買って、二階建てにするのが定番のよう。


このセンサーの型番は「MPX4250AP」です。


圧力センサーのキャリブレーション画面。
Customを選び、手元にあるセンサーに合わせて2ポイントの値を手入力することで色んなセンサーに対応可能。Customにデフォルトで入力されている数値でほぼぴったり合っていたので、てっきりこの数値が内蔵センサー用だとばかり思っていたのですが。

MAPとBaroの設定が出来ますが、Baroセンサーを持っていない場合は当然黄色のマーカ―部への入力は無意味。


前述のようにこのセンサーの型番はMPX4250APで、それはリストにあるのでした。10.0/260.0が正解なのに対して9.3/260.9だったので、ほとんど変わりはないのですけど間違いに気づけて良かったです。


先ほどの写真で、圧力センサーのすぐ脇にBAROと書かれたスルーホールがあります。これがBaroセンサーの出力を接続する端子です。


赤配線が今回追加したもの。+5v電源とGNDも基板上にあります。行先はこれも基板上にあるD-sub15ピンのスルーホール。


使ったセンサーは自分のMoTeC M4に使用したのと同じDENSO 079800-4250です。配線のメモを残しておいてよかった。


センサーをD-subコネクターの空端子に接続。
メモ 5v:12 / GND:14 / 出力:15


時間が掛かったのがキャリブレーション。
入力に必要なのは0v / 5Vを呈するときのkPaです。
MPX4250APとDENSO、二つのセンサーを三又で繋いで注射器で圧を変え、MPX4250APの値にDENSOの値が合うように現物合わせしました。
注射器では安定した低い圧を作り出すことが出来ませんので、調整のたびにログを取得して確認、何度も繰り返してやっとピタッと一致するところを見つけられました。


闇雲に数字を入れるのでは時間がかかりすぎるので。散布図を作り、現在の気圧での出力=2.9vをまず入力。これは安定した数値なので信頼できます。この2.9v / 100kPaをいわば支点にしつつ、0vと5v側を様々に変え、やっとたどり着いたのが


この値、「0.0v:-7 / 5.0v:177.5」
-7vってオイ、ですがエラーにならず入力できてよかったです。


これで無事にBaroセンサ―が使えるようになりましたので、機能設定。
Barometric Correctionを「Two Independent Sensors」に変更、Realtime Baro Portは「SPAREADC」を選択します。


ここで注意があって。その下にあるUpper / Lower Limit(kPa)の数字がそれぞれ120.0と50.0になっていると、前述の三又テストの結果がログに反映されません(<80、105<にならない)。最初それに気づかず、どういじくってもBaroの数値が変わってくれないので、DENSOセンサーがぶっ壊れているのかと思いました・・・。
この作業をしている間は200と0とかにしておきます。

これらの数字はセンサーが本当に壊れた際のセイフティネットで、極端な値によってエンジンにダメージを与えることがないように設定するもの。制御上はそれで良いのですが、ログ上は実際に計測された値を表示してほしいところでした。

# 作業が終わったら忘れずに元の値に戻しておきましょう。


これで高地にいっても調子よく走り続けられるはずです。

# 2021.09.12. 追記
十勝に行くのにまた日勝を超えましたが今回は何も問題が起きませんでした。





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