TOP -週末の楽しみ〜Weekend Carpenter SIDE〜 -週末の楽しみ825

蔵Project 5:外壁材貼り 2

2021.10.23

先週は一段目の杉板を1/4だけフィニッシュネイルで仮固定するところまででタイムアップでした。
今週末は4面とも杉板をコーススレッドで本固定し押縁を取り付け、出来たら2段目の杉板のカットを完了したいところ。


一枚一枚墨をつけてカットしていたのですが。効率が悪すぎます。一度にまとめて同じ作業を行うことで体の移動を減らし効率を上げます。外壁用の杉板の端はしばしば綺麗に90度でカットされていないため、念のため少し切り落としてやる必要があります。大量に積んでおいて上からどんどん切り落としていきました。
また、雨が降ってきて作業を邪魔されるのと、この長い材を動かすのは結構手間が掛かるので蔵の中ですべてのカットを済ませることにしました。ちょっと狭くて窮屈ですが、効率重視。


いちいち墨付けして丸鋸定規を当てる時間が惜しいので一工夫。
カットしていない杉板の端に廃材を打ち付けてストッパーにします。


もう一つ廃材を用意し、クランプで固定します。
この廃材に丸鋸定規を当てて切れば、墨が無くても意図した長さでカットすることが出来ます。


圧倒的に早く、かつ完璧に同じ長さ。


案の定雨が降ってきました。
雨が止んだら外に出て取付作業。降っている間は室内でカットします。


この蔵は前後両方に入口があります。こちらは庭側で、ドアが付く予定。4枚並べて貼るとちょうどぴったりになるように設計されています。左側には押縁がついていますがこれはまだフィニッシュネイルによる仮固定。雰囲気を見てみただけです。


リボスの黒が移ってしまって汚くなっちゃいました・・・今回も大活躍です。ほんと買って良かった。


アマチュア向けのこいつは最長で35mmまでのネイルしか使えないのでちょっと注意です。


押縁用のコーススレッドはステンレスを使います。長さ51mm、これでちょうど裏に抜けることなく胴縁と押縁の間に杉板を固定することが出来ます。


庭と反対側、裏側になる面は引き戸にする予定。3枚貼るとぴったり。


1段目の杉板をグルっと仮固定したところまでで今日はおしまい。在庫の量が減ってきて、だいぶん動きやすくなってきました。
左手前は1段目をカットした残りです。ドアに使えるかなと。


2021.10.24


2段目をカットすることにしました。2段目は1枚の杉板から3枚取れるようにしていました。
1段目と同じく墨付けなしで切る作戦です。


材の下に枕を入れて、切った断面が広がるようにしています。これをやっておかないと自重で真ん中が垂れ下がり刃を挟み込むため、丸鋸がスタックしてとても危ないのです。


切った後、端材(右側)が支えられる格好。落としてもいいんですけどね。


これは母屋。同じ杉板です。
どう杉板を固定するのか、大工さんに聞いてみたら「胴縁に両端とも縫い付ける」という答えでした。母屋のリフォームから何シーズンも経過していますがそれで全く問題ないので両端完全固定で正解と言っていいと思います。


杉板の断面です。全て上側が表。
木裏、つまり芯に近い側が表に来ているのが分かります。木表の方が収縮量が多いので、反るときには杉板の真ん中が外にせり出すように反るはずです。


「暴れるから両端固定した方がいいと思うよ」と大工さんには言われたのですが。両端を固定するなら押縁の役割は「防水」のみ、ということになります。どうも納得行かないのですよね。無垢板の収縮を吸収するために押縁を付けているんじゃないの?
結局片持ちにしちゃいました。これで杉板は自由に収縮できます。固定していない側は押縁によって胴縁に押し付けられているのみ。反り方の考察から、押縁を固定しているコーススレッドには「基本的には」それほど力は掛からないはずです。
実際には無垢板の反り方は様々で、プロペラ状に捻じれることも珍しくないので、もしかすると押縁を弾き飛ばすヤツがいるかもしれません。まあそこは後からいくらでも手直しできます。


実は杉板を固定するコーススレッドの長さを間違えて裏に飛び出しちゃいました。
10枚ほど固定したところで気づいて、全部抜いてやり直し。うげーっと思ったのですが、元穴に正規の長さのコーススレッドを予め手で少しねじ込んでおいて、インパクトでまとめてダーッとやったら意外と時間掛からず出来ました。。


胴縁の付け方。一番下だけを固定します。


ちょっとずらして胴縁の位置を確認しつつ、コーススレッドをちょっとねじ込んでいきます。


ヘルレイザーのピンヘッド状態にしておいて、一気にインパクトで本固定します。押縁はけっこううにょうにょしているのがいるので目見当で補正しながら。


杉板を貼っていって、端にできる隙間を前後均等に割り振った側。押縁より少しだけ狭い隙間が残りました。押縁で隙間を埋めて、飛び出す分をカンナで払ったところ。いつもながらカンナは使っていて気持ちの良い工具ですね。


左側の面に押縁を取り付け。もう一枚幅の広い押縁を作って右側の面に上から被せるようですかね。


何も考えずに右端をぴったり端に合わせて張り始めてしまった側。押縁を一枚沿わせてみましたが、当然ながら幅が足りません。
どうやって塞ごうかな・・・。コーナーは手間が掛かりますね。

ともあれ、これでコーナーと扉の上以外の1段目が終了です。


母屋の水切り。2段目の下に潜り込むので、先に水切りを付ける必要がありますが外注の納品待ちです。





TOPへ  
 
inserted by FC2 system