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コーディングでi-stopをキャンセル

とうとうプロシードマービーとお別れする時が来ました。


今まで手放したクルマはだいたい手放そうと決めた後はもう愛情が尽きて、いなくなってくれてスッキリしたくらいなのですが。プロシードは最後まで愛してやまないクルマでした。


9年の奉仕に心から感謝しつつ洗車して。
ちなみに買った値段とほぼ同じ値段でマツダディーラーに引き取られていきました。この時代のクロカン四駆の価値のスタビリティには驚かされますが、こんなテイストのクルマはもう手に入らないですもんね。燃費はリッター7キロか、せいぜい9キロがMAXくらいです。街乗りだとその半分くらいになるかも。安く手に入れて安く維持してその分軽油で燃やす感じ。全然悪くないです。


次のクルマを何にするか、ずいぶん長いこと家族会議をしてました。
アメリカ人の嫁様はセダンに強いこだわりがあります。トラック(=クロカン四駆)はあくまでユーティリティビークル、セダンこそがクルマ。
ちなみに今のアメリカではステーションワゴンは全く売れない。理由はワゴンが持つ「ネガティブな家庭的」イメージなのですが、それは実はハリウッドが作り出したもの。ボディーサイドにウッドのプリントを貼ったアレです。クールじゃないファミリーのクルマとして象徴的に登場するやつです。マツダも北米市場には6のワゴンをラインナップしていません。売れないだろうし、なにより苦労して作り上げたブランドイメージが損なわれるから。

アメリカにおけるマツダやレクサスの印象は日本におけるアメ車と近いようです。買える値段だけど維持することを考えると厳しいかも。一つ一つのメンテナンスコストがドメスティックカーのそれの1.5倍になるイメージ。ホンダやニッサンはアメ車と同じくらいリーズナブルと思われています。恐らく実際の維持コストはマツダもホンダ・ニッサンと変わらないのではと思うのですが、マツダのブランド戦略が上手くいっているということなのでしょうかね。


おそらく最終型となるこのGJ-MAZDA6は珍しく好みが一致するクルマでした。
5リッターV8に匹敵するトルク
削りこまれた手の入れようのないフェイス
直線基調のインテリアデザイン
どれも気に入りました。



さて本題。
コーディングです。
現代のマツダ車を維持するうえで必須のアイテムがOBD2スキャナーとかOBD2アダプターと言われているもの。信頼性に定評のあるスキャンツールドットネットの OBDLink MX+ Professional を選びました。
八宝屋で14,300円でした。

車体への接続は簡単、ダッシュボード下をのぞきこんで台形の大きなコネクターを探してスキャナーを刺すだけ。6の場合は運転席の右下にありました。だいたい同じあたりにある様子。USBの紐付きでも良いんですけど、運転席下からコードが伸びるのは運転中など邪魔くさいだろうと思いBluetooth接続にしました。
PC側にBluetoothのアダプターを刺し、通信させます。タスクバーの右下にBluetoothのマークが出るので右クリック、Bluetooth機器の追加をクリック。一方でOBS2スキャナーのボタンを押します。PCの画面にOSB2スキャナーが表示されたら追加します。PWを求められるかと思います。どこにも書いてないので悩んでしまったのですが0000でOKでした。1234の場合もある様子。


PCのアプリはFORScanを使います。Productsのページに行って、FORScan for Windows v2.3.47 - freeをダウンロード。さらに後ほど同じページに戻ってきてGet free Extended License - 2 months trialをリクエストする必要がありますが、まずはアプリにOBD2スキャナーを認識させるのが先。


OSB2スキャナーのボタンを押した後、アプリの□で囲んだボタンを押すと接続しようとします。
最初の接続だけちょっと時間が掛かるかも知れません。通信に失敗する場合はアプリを閉じて一旦PCを再起動。PCとOSB2スキャナーの接続からやり直します。


成功すると車両情報が間違っていないか尋ねてきます。
この後左下のステアリングのマークを押すとハードウエアのIDが表示されます。これをコピーして上記のGet free Extended License - 2 months trialをリクエスト。小一時間ほど待つとライセンスレジストレーションキーが送られてきてアプリの機能がフルに使用できるようになります。これで準備完了ですが2か月で期限切れになるので同じことを定期的にやる必要があります。


モジュールのスキャンが実施され表示されます。


チップのマークのボタンを押すとコンフィグレーション&プログラミングのページが開きます。
書き換え方には2種類あって、(AS BUILT format)がついていない方だと知識ゼロですぐいじれますがいじれる項目はほぼ車両側で設定できるものと同じかと思います。(AS BUILT format)がついている方を使うと知識が要求されますがいろいろ出来ます。
今回いじるのはSSU。クリックして左下の再生ボタンみたいな三角マークを押すと、


ワーニングが出ます。


この数値たちのどれかがi-stopの機能のオンオフをつかさどっているはず。画像はすでにi-stopをオフにできた後のモノで、同じように書き込めばOKです。

もちろん自分で解析したわけではなく先達たちがトライ&エラーで見つけてくれた情報をいただきました。参考サイト:SkyActiv Mazda ASBuilt Configurations

SSU: 731-01-01 B0 B1 B2 B3 B4 B5(checksum) in HEX
B1 - it is (in BIN):
b7 - 0 or 1 = function is not known
b6 - 0 or 1 = function is not known
b5 - 0 or 1 = function is not known
b4 - 0 or 1 = 0 - I-Stop OFF, 1 - I-Stop ON (Tested on CX5)
b3 - 0 or 1 = function is not known
b2 - 0 or 1 = function is not known
b1 - 0 or 1 = function is not known
b0 - 0 or 1 = function is not known

731がモジュール、01-01がアドレス。つまり731町の01条01丁目、って意味。
そのあとの1820C004A1D7はHEX、つまり16進数で記述されており、二桁ずつ区切って読みます。前から順に B0 B1 B2 B3 B4 B5と呼称されていて、最後のB5はチェックサムの役割です。

上記サイトによればB1が該当するHEXだよ、とのこと。ここでは20が該当します。

目指すHEXを見つけたら次はHEXからbin(=バイナリ、2進数)に変換します。いちいち計算しなくてもありがたいことに計算機を作ってくれているので大丈夫。20を入れて変換を押すとbinに変換され100000が得られます。
b4がi-stopのスイッチで、100000を右端をb0として順に読んでいきます。100000、つまり0=offになっています。
ちなみに元々は110000が入っていました。HEXだと30になり、全体は1830C004A1E7でした。
右端のHEXがチェックサム。モジュール+アドレス+B0+B1+B2+B3+B4+B5で得られた値の下二桁がここに入ります(モジュールの731は7+31と計算されます)。
HEXの計算用にちゃんと計算機があるので大丈夫。
書き換えが終わったらWrite Allを押して書き込み。最後に再生ボタンの右側の■を押してSSUのコンフィグレーション&プログラミングを終了します。


マツダコネクトでFuel Economy Monitorの画面を出してみると停車後一瞬だけi-stop READYの表示が出ます。


しかしすぐにNOT READYに表示が変わります。


メーターにはi-stopのワーニングランプは緑/橙とも灯りません。


長く良いお付き合いが出来ますように。





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