TOP -週末の楽しみ〜ROADSTER SIDE〜その六 -週末の楽しみ854

36-1トリガープレート導入 1

NAロードスターのクランクアングル測定はカムの後ろ側についているクランクアングルセンサーでなされています。ウチのは過去にMoTeC用にクランクアングルセンサーを改造し、SYNC信号をBPスペシャルなものから一般的な1サイクル1信号に変更しています。この記事の写真で見て取れるように、REF信号は1サイクル当たり4つ=クランク1回転当たり2回です。定常回転している場合にはこの信号数で問題ないのですが、大きく回転数が変動する場合には足りない場合があるのと、カム側で測定=ベルト駆動による誤差が生じるのがこの方式の問題点です。これを解決するためにNBロードスターではクランク軸側にセンサーを置いています。


これがNBロードスターのトリガープレート。カム駆動用のギアと、クランクプーリーの間に挟み込まれます。よく見ると外周に4つ突起があり、助手席側に配置されたセンサーで拾うようになります。クランク1回転で4信号入るので、NAの倍ですね。
トリガー歯数を増やすとクランク角検出の分解能が上がるため、例えば、エンジン始動のクランキング時とかアクセル増量やアンチストールでの増量が入るような状態とかで有利になります。特にクランキング時は目で追えるくらいクランクの回転が遅い上に、バッテリー電圧依存で回転数が大きく変動しますので、測定方式を変更すると始動性改善に大きく寄与しそう。


導入するにはトリガープレートが入る分だけプーリーボスを薄く加工する必要があります。NB用を使えばいいのですけど、1万以上するので・・・。
NA用の厚みは13mmですね。


これが今回使用するノンサポデンシ製トリガープレート。純正NB純正の4歯に対して36歯あります。これに合わせてプーリーボスを2.4mm削ればOKと。


ちなみにNB純正は1.8mm厚。


NBプーリーボスはちょうどその分薄くなって11.2mm厚です(写真はちゃけさんとそえっち兄貴に頂きました)。


目指す厚み=13-2.4=10.6mm。旋盤加工出来れば良いんですけど持ってないのであるもので何とかします。ええ、いつものボール盤+グラインダーです。
ボール盤にくわえさせるための治具を作るため、ごついフラットバーを正方形に切り出しセンターを出し、プーリーボスを固定する穴を開けます。



うん、綺麗にできました。ガタ全然ありません。


これをボール盤のチャックに固定します。


ふふふ。全然ブレてねーぜ。


グラインダ+切断用砥石である程度削り込んだら手やすりに切削油を付けて慎重に面を調整していきます。


精密ダイヤモンドやすりも使ってみましたが、しなるので最初の写真のやすりの方が使い勝手良かったです。


厚み測定。10.4mm。予定よりちょっと薄くなっちゃいましたが大丈夫でしょ。


プーリーを押さえるリングをあてがってみます。吸い付くようにフィット。


ノギスで挟んで確認、ちゃんと面が出てますね。
あとはネジ穴をタップでさらってプーリーボスの準備は完了です。





TOPへ  
 
inserted by FC2 system