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吸気温度センサーキャリブレーション

ふと、吸気温度の表示が少しずれているのに気づきました。
冷え込んだ朝にエンジンを掛けようとした際に、吸気温度は-2℃、エンジン水温は1℃を示しています。Mazda6とガレージの温度計は1℃を示していたので、エンジン水温センサーの読みが正しい様子。


これが吸気温度センサーの設定。BOSCHのセンサーで、温度が20度の時に2500Ωのタイプ。品番はTemperature Sensor NTC M12-Lです。ちゃんとデータシートが公表されているのがありがたいですね。
25℃で±1.4℃、100度で±3.4℃の公差が見込まれていますので、氷点近くだと3℃ずれていてもそう不思議ではないですね。エンジンを掛けてしまえばすぐに温度が上昇して誤差が少なくなり、運用上は問題ないかと思いますが、気づいてしまったので修正しましょう。


-1を入力することで補正テーブルを使えるようになります。


このテーブルです。最初はすべて0が入っています。
最終的には現物合わせにはなるのですが、このBOSCHの吸気温度センサーの出力は温度変化に対して非線形のため、水温センサーの設定時によくやるような、2点を測定して得られた値を直線でつなぐという方法ではダメ。データシートから計算で出したカーブを初期値として入れた上で、現物合わせで微調整します。


ヘルプを読んでみます。
センサー入力端子の先には5vのセンサー用電源があり、電源とセンサーの間に1kのプルアップ抵抗がいるようです。


つまりこういうこと。
プルアップ抵抗と吸気温度センサー=可変抵抗が直列になっていて、MoTeCは二つの抵抗により5vの入力電圧から生成された分圧を読むわけです。
29と27はMoTeCの端子番号です。


各温度における数値は、センサー電圧 / 供給電圧 x 1024、で計算される、とのこと。
各抵抗値が分かっていますから、センサー電圧は分圧の計算式で求められます。
センサー電圧=供給電圧 x {センサー抵抗値/(センサー抵抗値+1000Ω)}、これを上記の式に代入すると、
[供給電圧 x {センサー抵抗値/(センサー抵抗値+1000Ω)}] / 供給電圧5v x 1024
結局、供給電圧は分母と分子で打ち消しあって消えるので、供給電圧がいくつでも読みに影響はないということになります。バッテリー電圧の上下に影響されないようになっているんですね。



ところでこの式、既視感あるなと思ったらA/F計をMoTeCに入力するときのと似ています。リンク先にあるように「センサー出力v÷5×1024」を入力しろ、とヘルプに書いてあるのが間違ってた、というやつです。温度センサーは抵抗なので電源供給が必要ですが、A/F計からの出力は初めから電圧なので、供給電圧の5vで割るとおかしなことになるわけです。「センサー出力v×1024」が正解。
話が繋がってスッキリ。





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