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バイパスエアアジャストスクリュー追加

アイドリング時のエア量を調整する方法はいくつかあります。
・スロットルバルブの全閉位置
・ISCV
さらに、101や111、ZX12RやZX14Rのスロボは
・バイパスエア
の調整が可能です。
これに加えて今回、アイドリングアジャストスクリューバルブをISCVのブロックに追加することにしました。


スロットルバルブは圧倒的な断面積を持っていますので、全閉位置をわずかに変えるだけでアイドリング回転数をいくらでも変化させられます。キャブや、キャブボディを使ったインジェクションシステムの場合は基本的にこれのみでアイドリングを制御します。これでも限られた条件下であれば安定したアイドリングが実現できます。ISCVがあれば外乱にも対応可能になります。
ただ、自分が作ったZX12RやZX14Rスロボのシステムの場合、バタフライバルブの全閉を開き気味に設定するとたまにちょっと気になることが起きます。それがスロットルポジション(以下TP)信号のズレ。


バタフライアジャストのスクリューは1番スロボに、TPSは4番についています。理論的にはこれで問題ないのですが、4つそれぞれ独立したシャフトをアジャストスクリューで繋いでいるせいで、現実には熱の影響等でごくわずかですが位相がズレがちなのです。111スロボ+E&Eマニでも同様のことが起きていました。
Dジェ併用の場合はスロットル全閉付近はMAP値での制御。TP値は点火時期の決定とLINKであればアイドリング判定に使われている程度。なのでプラス方向にズレている限りにおいてははさほど大きな問題ではないのですが、センサーの読みがズレるってのは制御においてもっとも避けたい事の一つであるのは確か。
このズレを防止するために有効なのが、TPSがついているスロボとストッパーのついているスロボを一致させる/近づける、のとバタフライバルブアジャストスクリューを全戻ししてバタフライを全閉にしてしまうこと。前者がもちろん理想なのですがパーツの改変が必要になっちゃいます。後者はお手軽に実行できます。狙いは全閉時にバタフライバルブをスロボのボアに当てて止めること。これだとTPSのついているスロボはそれ自体で全閉位置を決められますので、経験上エンコパ温度が70〜80度になってもTP値はずれませんでした。
しかし当然ながらこれをやるとバタフライバルブからのエア供給はミニマムとなり、足りません。


その対応としてISCVのDutyを上げます。
MoTeCモニターの右端のAUX1がISCVのDuty値で、始動直後に80%〜100%です。完全暖機後でも50%近い値になりました。今の季節はこれで特に問題なく運用できています。
しかし、ISCVのDutyが増えるデメリットが二つあり、一つはストールしやすくなること。これはISCVのPID制御のD成分を上げるとか、アンチストールの数値を上げるとかで対応可能です(結果的にアンチストールを目いっぱい上げて解消しました)。上げるとごくわずかにハンチングっぽい動作をすることもありますが数秒で収まります。ISCVの最小Duty値を上げるのも有効でしたが、MoTeC M4の場合走行中もずっとISCVが動作するようになるのがなんか嫌といえば嫌。もう一つのデメリットの方が問題で、それが負荷が増えた場合にISCVの余力がもうわずかしか残っていないこと。これから冬に向けてさらに寒くなった場合に、ISCVが100%開いてもアイドリングを狙った回転数(1250rpm)に維持できなくなる可能性があります。
カム開度が小さい場合は吸う力が強いのでISCVのDuty値はここまで大きくはならず、あまり問題にならないと思うんですけどね。


スロボについているマイナスネジ、バイパスエアスクリューを回すことでもエアを供給量を変えられますがこのスクリューの目的は気筒間のエア供給量格差是正。バタフライバルブを閉じたことによる絶対的な供給量不足を補うキャパは持っていません。

では、どうするか?


スロボからISCVまでの距離がかなり長く、このホース長を詰めれば管路抵抗が減ってISCVが十分なエア供給量を確保できる可能性も高いです。管路の長さはエアのバケツリレーの遅延を生んでストールの原因にもなるので、その面でも正しい対応。それを分かっててこの位置にISCVを配置しているのは単純に見た目と整備性の問題です。ファンネルまわりをごちゃごちゃさせたくないのと、遮熱板の取り外しがめんどくさくならないようにしたいんですよね。

ここからが今日のお話の本題。


ISCV。スロボへ向かう太いホース4本と、MAPセンサーに向かう細いホース1本が接続されています。


このISCVブロックにアイドリングアジャストスクリューバルブを追加してみます。



慎重に垂直に掘ります。横腹の大きな穴がISCVからエアが送り込まれるところ。


黒い溝にアジャストスクリューを入れ、赤い溝からエア供給させる作戦。


アジャストスクリューといえばマイナス頭ですよね。ボルトの頭を切り飛ばしてコンターマシンでマイナス溝を掘りました。


調整しやすくするため、ボール盤+グラインダーでニードル形状っぽく加工。


ふつくしい・・・。


組み立てました。これで全開。
ふつくしかったんですんが、残念ながらこれは失敗でした。
バルブを全開にしてもさっぱり吸ってくれず、何も変化が起きませんでした・・・・。管路デザインに問題がある様子。


エアが流れる向きを変更しました。赤がエア通路、黒がアジャストスクリューでエアがまっすぐ流れるようになります。ボルトの長さが変わるのでこれも作り直し、頭に同様にマイナス溝を刻みました。


吸気口からアジャストスクリューが見えます。
入り口はちょっとだけテーパーつけてファンネル形状にしました(笑)。

んで、これで始動してみると・・・・
エアの擦過音がかなりうるさいですが、アイドリングアジャストスクリューからのエア供給有でISCVのDuty値が40〜50→25〜30に減るのが分かります。これでISCVの余力が確保できました。


MAPセンサー配管のニップルの固定に使っていたISCVブロックの加工時に出来た穴。今回の加工でこの負圧取り出し位置は使えなくなりました。バイパススクリューの開口部と近すぎて正しいMAPが測れません。MAPセンサーはスロボのニップルに繋ぎました。





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