点火時期(ロム)

hideさんの御厚意でロムを書いていただいたのを発端に、また点火時期が面白くなってきました。今までノ ッキングの恐怖から抑えていた部分を詰めていくことができます。

まずはロムソケットの取り付けを行わなくてはいけません。でも私には電子工作の知識や経験などありませ ん・・・ふと思い出しました。NSXの後輩!!そういや彼は電気系のハードが専門です。いやいや、アシ 交換手伝ってよかったー。快く引き受けていただき、費用はソケット代170円也。

hideさんに指摘されたとおりスロポジセンサーを全開位置で固定して取り付けました。できればエアフロ側 も抵抗をかまして固定したい、とのことでしたが、今まで使っていた原田商会の「点火時期補正ユニット」 はその役目をしてくれるのではないでしょうか。ちなみにスロポジセンサーはスロットルから外して付けま した。Egルームがカッコ悪いのは嫌ですから。

hideさんが書いてくれた点火時期のデータは以下の通りです。

4番が今までのデータに一番近いですね。とりあえず試してみるのにどれにしましょうか?贅沢な悩みです ね(^^)グラフ上で経験から考えてみて期待しているのは1番のグラフ。でも初めにテストするのは6番 ですね。まずなだらかに進角するというのがどういうものなのかを知りたいです。6番なら今までの点火時 期と比べてもリスクが無く、安心してテストできます。

ロムをセットしてエンジン始動。見事に掛かり全く問題ありません。流石。
イニシャルのセットを行います。なぜ?と思われるかもしれません。今までは実測して補正でしたので、イ ニシャルがどうなっていようと関係なかったので・・・

ところで、キャブ車に乗っている人で、点火タイミングランプを使ったことのある人なら分かると思います が、キャブ車のイニシャル合わせは結構面倒です。元々アイドリングがIJに比べバラつき気味ですから、 出てくる数値もバラつき、どう読んでいいやら分からない・・・

でも、キャブは読んでいるラインは一本ですからアイドルで計れないなら上の回転で計れば良いのデス。 んで、例によってひと気の無いところまでそろそろと走っていって、アイドルから全開まで点火時期を実測 でチェックします。その結果、イニシャルで設定より2度早くなっている事が分かりました。

イニシャルが早い事を除けば動作は正常。期待値どおりの点火時期になっています。私の車はノーマルの水 温計が動きませんので(おそらくセンサーからの入力が無い)、水温による補正が入ることも無く、いつでも このままの点火時期で行ってくれるでしょう。

さらにITCを付けて動作を確認します。「おいおい、まだサブコンに拘るの?」そんな声も聞こえてきそう ですが、これ本当に便利なんです・・・で、結果。有り無しで点火時期に変化はありませんでした。

イニシャルで2度早いとは、テストするには好都合、と考えて早速全開で踏んでみます。やはり出ました・・・ ノッキング。4速4500回転でカリッと一瞬音がします。今日の空燃比は12辺りとこの車にはベストと 思っている値です。空燃比が薄い事によるノッキングは考えられません。純粋に点火時期が速いのです。

でも「2000回転辺りでも出るのかも」と考えていたのは外れました。今までなら「谷の部分」が4度ほ ど早くなるようにITCの2400と4000のダイアルを4度進めると、デコボコした点火時期が災いし てか、発進時や高速道路の5速追い越しでのノッキング(そこまで行かないまでも排気音・吸気音のやばそ うな変化)が出たのですが、それがありません。 やっぱり、あのノッキングは「山」が生み出したものだったのね。

んーうれしや。

4000回転でのノッキングも一瞬のことであり、神経質な人でなければ気付かないでしょう。

となれば、ロムもイニシャルもそのままでとりあえず良しとして、ITCで4000回転の点火時期を2度 落とし、ちょっと元気良く(^_^;;;街乗りチェックです。

んーーーーーっ!!こりゃ良いッス!!かなり乗りやすくなった。発進でギクシャクするのが無くなりまし た。ビッグベンチューリーのキャブに乗るものの嗜みとして当然のことながら(?)3000回転以下で踏 み込むことは無いのですが、それでもはっきり差が分かります。

3000回転〜4500回転までの全開加速も速い。こりゃ今後が楽しみ。来週はGテックを使って500 0回転までを詰めていきますね。


ハイ、来週になりました(笑)。

続きを行いましょう。今日の天気は曇り、気温は23度くらいでしょうか。いつものようにトラストの空燃 比計を見ながら、軽く流し、燃調が狂っていないことを確認します。全開加速中の一番薄いときでA/F1 2くらい、大体11.5くらいをさまよっています。ほんの少し濃い気もしますが、まあ点火時期をいじるの ならマージン分と考えて、かえっていい具合です。

さてどういじろうか・・・と考えていて、ふと思い当たりました。

必ず今までのセッティングでは何か不満点があり、何故なのか?を色々考え、想像し対策を練ってきた=セ ッティング、だったのですが、今回は今の段階でもほとんど不満は無いのです。確かに低中回転でのアクセ ルの踏みが浅いときにトルクのつきの悪さがありますが、それはビッグベンチュリーの代償、38φにすれ ば改善することが分かっていながらやらないことで分かるように、気にならないのです。

そんなことを何となく考えながら車を走らせるうちに、すっかりドライブを楽しんでしまっている自分に気 付きます。だってこの車本当に楽しいんだもん・・・(とても嬉しいノデちょっと自慢)まあ、セオリーどお り点火時期を少しずつ進めていってみましょうか。

3速で過減速を繰り返しながら(後続のドライバーさんごめんなさい(^_^;)ITCのダイアルのうち、24 00回転のダイアルを進めていきます。いきなり3度進めます。おっ、こりゃ良いカモ。しばらく走ってみ てもノッキングは無いようです。もうちょっと・・・6度進めます。これまたいい感じ!!

ん? こんなに進むのって少しおかしくないか? 今までだってそんなにマージンとっていた訳じゃないぞ。 少し濃い目の燃調が効いているのかな? えいっ、考えても分かんない、もっと進めちゃえ!!

8度も進めちゃいました。ノッキングこそ出ないものの、さすがに加速が鈍ってきました。少しほっとしつ つ、回転をあわせて2速に落とします。うわっ、凄い吹け上がりです。バンッてな感じでカッコ良いけどい かにもヤバ気です。

6度進角に戻してしばらく走らせます。排気温・吸気音がいつもより高く、特にアクセルオフ時の弾ける排 気音はそそるものがあります。これぞ「とんがった音を吐く」点火時期(爆笑)です。でも思ったほどトル ク感は変化していないです。2500回転からの全開加速の踏み初めでツキが良くなっていますが、そこか ら先は音以外にはそれほど大きな変化が無い。確かに3度より6度のほうが良い感じはするけど・・・何で かな? Gテックでのチェックも行いましたが、明確な変化は見られないです。

ただ、シフトダウン時のツキ(と言うのも何か変ですが)がかなり良くなっています。今までだと低中回転 でのシフトダウン時(特に3速から2速)で少し気を使ってゆっくりアクセルをあおらないとストール気味 になったのですが、それが無く気軽にアクセルを踏むことが出来て、もちろん吹け方自体も鋭い。

もう少し乗り込んで、キャブセッティングも少しいじってみないとはっきりした結果は出せないと思います が、今の段階では2400回転辺りを5度進めたくらいが良さそうに思います(hideさんよろしくお願いい たします)。3速での結果なので、負荷の大きい4速5速なら、3度くらい進めるのがいいところかもしれま せん。

今日はITCの4000回転のダイアルは触りませんでした。先週4500回転でノッキングが起きたのを 確認しているためです。しかも今日行ったテストは一般道のため、ノッキングが起きた4速・5000回転 過ぎまでの全開走行は少し危険です。

さてそれとは別に、2次元マップの可能性を考えてみます。アクセル開度を30パーセントくらい(スーパ ー目分量)しか開かないようにして、2400回転のダイアルを思い切って進めていきます。例によって3 速で試しますが、5度くらいでは何の変化もありません。音が少し変化しただけ。さらに進めていって、結 局10度まで進めました。

・・・が、しかしっ 加速感にほとんど変化がありません・・・あれーこの辺りの領域は、点火時期が結構トル クに影響するはずなんだけど・・・

ふと思ったのが、燃料入っていっていないんじゃあないか、ということ。燃えるものが無きゃいくら点火時 期を早くしても駄目。加速ポンプの働くところまで踏み込めば空燃比は濃くなるので、点火時期を進めてい くことにより多少は良いフィーリングが得られたのでしょうが、踏みが浅い時には効果が無いのでは。

というのも34φベンチュリーでは、点火時期でこの辺りのフィーリングはかなり変わったのです。体感で もGテックでもはっきりとベストが探せました。

また流速と負圧ですか・・・バルタイやベンチュリーサイズの再検討を行えば、点火時期を進める事の効果を感 じられるでしょう。でも、それは多少なり高回転を悪くする方向です。正直言って気が乗りません。ベスト、 という意味ではそうするべきなのかもしれませんが、キャブを選んだ時点でそんな感覚はどっかに行っちゃ っています(^_^;

街乗りでさえ、こうです。まして私の主目的であるサーキットでの走行を考えると、2次元マップのメリッ トはほぼ無い、と言い切ってしまっていいでしょう。また今回、低負荷領域とはいえ点火時期をかつてない ほどまで進めて走っている中で、言いようの無いイヤーな感じがして、すいません少しビビってしまいまし た。低負荷領域での点火時期がちょっとした事で大きく変化し、しかもちゃんと進めてやらなければ(マー ジンを大きく取っていては)効果を感じにくいこと、今の私の技術では信頼性に乏しいセッティングとなる だろうことを考えると、残念ながら2次元マップは諦めるしかないでしょうね。

続く(いつかは!)

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