Gテックレポート2

こんにちは。ロードスター乗りの松崎です。愛車はNA8Cキャブです。前回はGテックのレポートをする つもりが,エンジンが完成せず,仕方なく弟のNA8Cでのレギュラーガス仕様をレポートしました。以前よ りレギュラーの方がいいよ,と勧めていたのですが信じてもらえず歯がゆかったのが数字が出てすっきりし ました。

さて,今回こそ自分の車です。セットアップに入る前に,今回の仕様変更について少し報告いたします。 いままでの仕様はSolex44・ハイカム(264・264)インナーシム、ハイコンプピストン(11:1)ポー研、で した。この仕様でピストンが溶けヘッドもダメージを負ってしまったわけです。原因は点火時期の進みすぎ です。走ったときの感じから4,000から5000回転辺りが早すぎたと考えています。

直しつつ更に手を加え たわけですが,今回のポイントは
@インテーク側のスキッシュを落としたこと
  A0.3mmの面研を行ったこと 
Bそのついでにシートカットとガイド入れ替えをしたこと,です。

その主な目的はノッキング対策とデトネーション跡の修理です。スキッシュをとることによる圧縮の低下を 面研で元に戻そうという意図もあります。ちなみにエキゾースト側はノッキングの跡はなかったのでいじっ ていません。やっと組める!と思ったのもつかの間シートカットの結果,インナーシムの長さがぜんぜん違っ ています。インテークは0.2mm弱短くなっただけで,元々の在庫と今まで使っていたのの加工で対応できま す。しかしエキゾーストは0.5mmほども違い在庫もないしこれを削ってあわせるのはかなりつらい。シムを 買うよりペーパー代のほうが高いかも?エキゾーストのほうが痛みが激しいので,バルブシートも削る量が 多くなるのは当然ですが,0.5mmとはねえ,認識不足でした。皆さんも気をつけてね。ベースサークルがリ フターを押してしまいクリアランスを測ることすら出来ません。根性でシムをひとつだけ削り込み(硬いの だ,これが),それをひとつのリフタ−に組み込んで,カムを乗せて締め付けて,シックネスゲージで測って またばらす,確認を入れて16回繰り返してやっと新しいシムを注文できました。ちなみに冷間でIN0.10, EX0.20(±0.01)でクリアランスをとりました。待つこと2日,シムが届いて今度こそ組み上げられます。

反省をいかして点火系のコントロールには気を使いたいところですが,まずはそのままの状態でテストします。

壊れたときの仕様ではありますが連続の高負荷でなければ大丈夫と考えこれからの方向を見定めるためです。
前置きが長くなりました。いよいよGテックの出番です。まずは馬力測定です。1150キロで入力し全開で 踏みます。1速のほうが馬力が高くなる道理なのになぜか2速で最大となり110馬力前後です。同じ道で何 度か測りましたが,キャブだからか踏み方ひとつで大分体感的にも速さに差があり98から111までのばらつ きがありました。

前回のオートワークスを見て,メールに情報をくれた人がいて(有難うございます) ,小変更を加えました。 また,ノーマルECUのマップも手に入ったので役立ちそうです。2400回転までのタイミングランプの値と (それ以上は光らなかった)マップを見比べると,読んでいたのはなんと! マップの最小吸入空気量の所らしい ことが分かりました。出来る限りITCで補正してやります。本当は山のきれいな最大吸気量のところを補正 して使いたいのですが・・・

2500までが早く3500までが遅いのはどう補正してもどうにもなりませんでしたが,だいぶましになりま した。よくよく考えてみると2400回転以上の点火時期が分からないなんて・・・いままでのセッティング では壊れて当然と思えました。思ったとおり4500回転ぐらいの点火時期は40度を超えています。その辺は きれいに補正できました。

で,走ってみます。体感的にはものすごく変化しました。今まで何をしてもたいした変化がなく大して意 識もしていなかった3500回転からのつきがぜんぜん違います。かみさんによれば瞬間Gをモニターしてい ると上がり方が違うそうです(運転している本人には見ている暇はないのではっきりしない)。馬力のほうは あまり変化ありません。この辺のGの掛かり方はロギングするときっと面白いでしょう。

プラグをみてみると周辺電極にカーボンが多いようです。一方中心の絶縁体と電極はまるで新品のようで す。今までジェットを変えても低回転での乗り味の変化もプラグへのカーボンのつき具合の変化も感じられ なかった訳がこれで分かりました。もともと2400回転で31度進角していたのを,感覚でノッキングが出な いよう5度落としただけでしたから早すぎたのでしょう。または高回転での超焼け過ぎは意外な結果だった のですが,燃圧をチェックしてみたところ0.4あり,キャブの油面も正常だったので,乗れなかった2ヶ月 間の気温の変化(30度から15度)と実圧縮(12から13にあがりました)の違いとによるものかな,と考えまし た。5000回転以上で点火時期はさほど変えていませんから。PJをひとつ絞りメインは180から210に一気 に上げます。

またチェック、今度はいい結果が出せました。おおよそ120から130馬力です。プラグもいい具合に焼け ています。まだまだ詰めが必要ですが方向性として間違っていなそうだな,と思います。 今後,カムのバルタイ・点火時期・キャブ(燃調・油面・燃圧など)をまだまだ追求していきたいと思い ます。使ってみて,Gテックの数字で見せてくれるという客観性に,自分がこんなに頼ってしまうとは・・・ と感じました。

シャシダイもいいですが、費用が高いし無負荷でまわしているので実走行とはやはり差が出ま す。それこそ点火時期のセッティングは苦手なのでは? その点Gテックはいいですね。頼りになりますよ!

おまけで気になった点を少し。

@車重入力は本体を傾けて行うため,本体を一旦水平にセットしてもまた動かさなくてはならない。
Aまた、このためコンソールなどに埋め込むわけには行かない。
B一度オフにするとデータが(特に車重)クリアされてしまい不便。
これだけです。基本的な機能には関 係ないですが何度も使っているうちに感じたことです。
最後に,テクトムさん,オートワークスさん,本当に有難うございました。

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