バルブスプリング


   こんな写真しかなくてごめんなさい...

今回使うカムはいろいろ有って(苦笑)とりあえず戸田288-9mmリフトで組むことにしたのはご存知の通りです。
実は動弁系の選択にはセットアップで報告した後もかなり悩み続けていました。最初に決めた筈のカムをリフト、開度ともさらに大きなものに買い換えようかというところから始まって、戸田インナーシム変換キットにするのか、逆にバルブスプリングを強化してHLA改造リフターで行くか(コスト面も問題ですからね)悩んだり。はたまた流用できるバルブスプリングが無いか探してみたり。
今後カムを変えていく可能性は大いにありえますので、できればそこまで考えてセットアップしたいところで、やっぱりバルブスプリングは強化して安心しておきたいです。サージングの問題だけではなく、バルブスプリングの疲労強度面の心配もありますしね。万が一にでも折れたら洒落にならんです。NA−BPのバルブスプリングはダブルショットピーニングが入っているようで、何らかの追加工で疲労強度を上げられる可能性は低いです。歴代のB6/BPでもっともレートが高いのはNA−BPのもの(IN/EX共通)です。

BP/B6用の強化バルブスプリングとしてはマツダスピードがリリースしていたダブルスプリングが存在しますが今でも手に入るかどうかは不明です。手に入っても当然ダブル用のリテーナー、ロアシートもセットですのでお値段も大したものです(スプリングは補修部品で出るでしょうが、アッパーとロアの供給に関しては...?)。一般的にダブルはかなりの高レートのようで、抵抗増加とカム山とリフターの磨耗というデメリットが大きくなりそうで躊躇してしまいます。
# ただMSダブルのスペックは、セット荷重25Kgf、10.5mmリフト時77.5Kgfで思ったより硬く無いそうです。

レートアップによるカム山とリフターの磨耗は、バルブ慣性が大きくなる高回転においてはあまり問題とはならず、常時高回転を狙う仕様にとっては十分選択する意味がありそうです。1928は回しても9000RPM、と考えていますし、高速道路の3000RPM巡航での使用も考えなくてはいけません。
また一方で、レートアップによってバルブシート・バルブ45度面がベタ当りになるまでの寿命が短くなってしまうのでは、という危惧も有ったのですが、これについてはカムのランプの使い方の方がずっと影響が大きいようです。そこから考えてみるとこの点は余り問題にする必要性はないでしょう。

純正流用はあれこれと探してみたのですが...良いのが見つけられませんでした。NA−BPのバルブスプリングってもともと結構レートが高いんですね。HLAだからでしょうね。
以下、NuMaTeCさんのBBSから無断引用(^_^;;;

MBWまつざき さん 2001年 02月 20日 22時 23分 13秒

NuMaTeCさん
明日SRのバルブスプリングとどきます。S13・S14は共通、S15だけが違っていてさらに15オーテックも違いました。よって13と15オーテックを注文してます。

とはいえ見た瞬間「駄目じゃん」てな可能性大です(笑)。こちらで軽く測って使える可能性を見出したら送ります。RBは多分無理だと思うので測定は適当でよいです。
やっぱり駄目でした、とNuMaTeCさんにトドメさしてもらえれば御の字、心より満足です(笑)
(01.05.19.追記 SR用は見た瞬間に不可でした(笑)。ロッカーアームを使用するエンジンは皆こうなのかなあ? 径が大きすぎてお話にならないです)

NuMaTeCさん 2001年 02月 22日 00時 49分 09秒

まつざきさん。
駄目出しで、RB26用スプリングの件...
BPのセット長で組んだと仮定して、セット荷重18.5K リフト荷重10.5mm時で、52.9Kです。ちなみにBPのノーマルが8.5mmリフト時で、リフト荷重65.0K(エンヂンデーターブック参)だから...やっぱHLA用はカタイっすねぇ。RB20用はどう?それか動弁系の軽量化か?(笑)

バルブスプリングを考える際はレートの問題だけではなく、さらに高リフトでの線間密着の問題も有りますね。私は開度・リフトの大きいカムを使いたがる方なので(爆)サージングより線間密着の問題、ひいては疲労強度の問題の方が気になるくらいです。以前書いた「線間密着寸前で使うことでのサージング限界アップ」も疲労強度が追いついていることが前提ですよね(^_^;;

ん〜どこかで(安く)シングルの強化スプリング出してくれないかなぁ...
って思っていたら、やってくれました、わんだぁあぐり君!!
早速問い合わせてみたところ対応リフト量の違い(中・高)で2種類あるそうです。リフトが大きい方がレートが低いみたい。値段が高くないのでとりあえず頼んじまおうと思っていたんですけど、ん〜2種類あると聞いて迷ってしまいました。中リフト用で10mm程度対応らしく、シートカットしてある状態でロアシートリングを追加せずセット長を伸ばすとすれば10.5mmリフト(新たにカムを購入するとすると恐らくこのあたりになるでしょう)も行けちゃう...のでしょうか?!線間密着寸前で使うことのデメリット・メリットを理解していればOKかもしれませんね...

すっかり迷ってしまった私は、なんとずうずうしくも「サンプルをお借りできませんでしょうか」と(ダメ元で)メールを出してしまいました(^_^;;;

...なんと驚いたことに快く了解してくれて、オーバル形状の試作品を含めて3種類送ってくれました(当初予定のオーバル形状は採用されなかったそうです)。
NuMaTeCさんと二人「きょうびそんな所無いよね〜」って感動してました。メールには「ユーザーさんが良い物・悪い物の判断ができるってことはとても良いことと思いますので・・・」とのお言葉も。プライベーターを応援してくれるなんてホント嬉しい限りです。

私には判断するだけの知識、機材はありませんのでNuMaTeCさんの手をお借りしました。バルブスプリングテスターに掛けていただき、各リフト量での荷重を測定してもらいました。測定はそれぞれ3回ずつ行って頂きました。
NuMaTeCさんから頂いたメールから引用します。

測定の結果です。

見た目と実測値、はずいぶん違ってましたね。
意外にも一番カチカチなのが中リフト用。 バルブ周りの軽量化無しで304°10.5リフトで9500付近まで狙うのなら中リフトも面白そう。不等ピッチだし...
でも、10.5mm時は線密着手前1mmをちょっと切るから、実際組む時はセットをキッチリ出しといた方がいいかも。でも90なんて荷重必要なのかなぁ?
オイラがやっている4AGで、11.8mmリフトでも80キロ台だから...どうなんだろ?

オーバル試作品。
バネが楕円形状で、(オイラの4AGスプリングもこのタイプ)3つの中では一番期待していたんだけど、リフト限界もおとなしい。等ピッチで、このリフト荷重はちょっといただけない。

高リフトタイプ。
高リフトタイプというだけあって、3つの中では、一番リフトできるバネ。11.5mmリフトで密着手前1mm付近にくる。荷重もフルリフト時で約80キロ台だから、オイラとしては好みですね(笑)
ただ、実際のベスト荷重に関しては、単純にリフト量だけを言ってても意味無しですから、どれを選ぶにしても難しいですね。使用予定のカムスピード、バルブ系重量等々...からくる使用限界...
実際ジャンプ・バウンズなどがおきても、バラすまでほとんど分からないですから、オイラ達プライベーターには難ちぃ...(笑)

結局私は高リフトタイプを選択することにしました。

NuMaTeCさん、そして「わんだぁあぐり君」さん、ありがとうございました!!

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