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Keigo1951 ピストン編

弟KeigoのBPエンジン、MSピストンを使ったノーマルボアでその昔二人で組んだもの。


振り返ってみたら2000年のお盆でした。当時函館にあった実家に帰省した際に、お向かいさんのガレージをお借りして組んだもの。時間もないし知識も腕も拙い中突貫工事で2日で完成させたような気がします。


以前よりSOLEX44でキャブ化されており、点火時期はHideさんロム。まだタンクに残っていたレギュラーと後から入れたハイオクのミックスのおかげで、ハイコンプ化した後のノッキング限界の確認がしやすかった記憶があります。


無事に組みあがり火も入ってニコニコでボンネットを戻すKeigo。この後すぐに札幌のKeigoの家にロードスター2台で移動。今にして思えば無茶な計画を組んだものです。トラブルなく走ってくれてほんと良かったです。


20年以上ファンネル仕様でこき使われてきたハイコンプ、とうとうマフラーから白煙が出るようになりました。オイル上がりっぽいです。新しいエンジンが必要です。

どうせ組むなら排気量アップがパワーアップの近道。秘蔵のドラさんヘッド(2リッター仕様に燃焼室拡大済み)をそのまま載せられますし。


用意したのはSupertech Forged Pistonsです。
Bore/Compression:85.5mm/11:1
リングはSupertechとWisecoから選択可能、Supertechのよくない評判も聞いたのでほんのちょっとだけ高いWisecoをチョイス。合計で$474USDでした。例によってアメリカの義理の妹のところに送り付けておいて旅行で行った際にピックアップしました。


トップ形状、手前が排気側。インテークリセス間の薄い壁が気になります。このピストン、ノッキングからのトップランドトラブルによるブローが報告されています。ノッキング限界を高めるため、この壁には加工を加えたいところ。


裏面を見ると天井部分が機械加工でそぎ落とされ、さらに◎形状の削り跡があります。どうやらこれは重量合わせのためっぽいです。
天井部分は燃焼圧を受けているわけで、例えばエスコートBP用86φ鋳造ピストンのトップは長く使っているとだいたい割れます。こんなところを不用意に削ってほしくないのですが・・・。


ピストン単体重量。336.6〜336.7gに揃っています。
マーレピストンの重量測定結果は304gでしたから30g以上重たいことになります。MSハイコンプの重量が320g、戸田85φがそれよりちょっと重たいですが、それでもSupertechより軽い。うーん。


ピストンピン重量、99.7gでした。
マーレ用のピストンピンは82.9gでこちらもSupertech用が17gほど重たい。


削らない部分を養生して壁を削り取ります。使ったのはペーパーフラップ240番+回転数調整機能付きグラインダー。回転数は最低に調整しました。


形状変更が終わったらサンドペーパーで手磨き。1500番まで上げて鏡面に。


気筒番号が振られていることで分かるように、すでにブロックのボーリングが終了しています。加工屋から上がってきたのをボアゲージとマイクロメーターで確認。結果、2番と3番のピストンを入れ替えると綺麗にピストンクリアランスが指定の値に揃いました。ラッキー。
この確認作業はKeigoがやったのですが、やはりピストンのように径が大きいと測定結果がかなりばらつき、大量の測定サンプルを集めて上下を捨て中央付近の値を平均して採用する方法を取りました。数日費やしたらしいです。




少しは燃焼を邪魔しない形状になったんではないでしょうか。





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