セッティングその4

いろいろやって、やっと街乗りしやすく、パワーも出たのですが、また性懲りも無く少しいじってみます。

亀有のレーシングジェットブロックの効果が余りにも素晴らしかったので、バルタイを112.112からま た高回転に振りなおせるのでは、と考えたのです。INを110にしてみました。バルタイの2度の変化な んか体ではわからない、というのが今までの考え方でしたが、キャブ車でインテークの負圧が低い状況では そうでもないらしいので。

ついでにプラグのチェックもしてみました。ぱっと見は少し濃いように見えたのですが、中心電極の先は 綺麗に焼けています。でも中心電極の曲がりの辺りから下のカーボンが少し濃い。「あったかくなってきたか らなあ」と思いながらあんまり深く考えずに、MJを180から175に落としました。

街中を走った感じはなかなか良かったです。息つきは少し強くなったけど気にならないレベルで、高回転 の吹けもよくなりました。でもそれは2速での話。高速道路でチェックすると・・・4000回転辺りで懐 かしい音がします。この音には確かに聞き覚えがあります。2回目のブロー時に出たノッキング音ではない ですか!(あの時も、4000回転ぐらいで排気管を走っていく「かかかん」という音がでて、かまわず踏 み倒したためにピストンが溶けたのでした)当然、空燃比計でもしっかり薄く出ていて(12から14くら い)全開トライは一回で終わりました。負荷の少ない低いギアではノッキングはおきにくいのです。

高速道路はとりあえずITCのダイヤルをいじって、ごまかして走りきりました。点火時期を4000回転で2度、 それ以上の回転域で1度落としてやると見事に4000回転でのノッキング音は出なくなり、しかもノッキ ングの出ていない高回転領域でのトルク感もよくなりました。しかしトルク感だけで言えばメイン180の 方がいいようです。ともあれ、その場ですぐにいじれるのがITCのいい所です。

ノッキングの原因は明らかに燃調の薄すぎです。燃調が薄ければ火炎伝播速度は速くなりノッキングに繋 がります。ただITCでノッキングがきれいに収まったことを考えると、点火時期も見直す時期なのかも知 れません。吸気温が上がればノッキングはおきやすくなるので点火時期は遅くしなくてはいけません。夏場 のノッキングは誰でも注意していますが、どんな時期でも気温と点火時期は密接に関係しているのです。

「良く考えてメインを選択すればよかったなあ」と思っても後の祭り。実はメインジェット変更前には、空燃比 計はしっかりとほぼ最適の空燃比であることを指し示していたのです。安いトラストの空燃比計だってけっ こう使える様です。プラグのチェックも大事ですが両方あれば言うことなし。奇麗に焚けていても,どうせ アクセルオフで真っ黒になるのであまりプラグチェックでの焼け具合を参考にジェティングはしていない、 という人もいます。一理ありますが、逆にいえば単に色の黒い白いだけを見るわけじゃない、ということで すね。カーボンがついてそれが焼ききれて・・・前にも述べたようにカーボンのついていた跡や境目の感じ を何度も何度も見て、走った感じがどういう状態のときにどんなプラグになるのかを経験していくことが必 要です(俺もまだまだだなあ)。

ベンチュリーを大きくすると高回転は回るようになりますが、パンチが無くただ上まで回るだけ、になり がちです。そこで、考え方としてはキャブと点火時期のセッティングは逆にトルク重視に振ってやってバラ ンスとるのがいいかもしれません。濃い目のセッティングは回り方は重くなりますが、トルクフルで結果的 には速く走れるようです。とくに4速5速で差が出てきます。低いギアでは、薄めのセッティングも、ふけ 方が鋭く高回転まで回ってくれるのでそれはそれで面白いのですが。点火時期は濃い目のセッティングにす ると本来進められるはずですが、あえて目一杯ノッキングの出る手前まで進めずに、1〜2度落としておく と逆にトルク感が出ていいみたいです。まあ、まだ乗り込んでいないのでなんともいえませんが。

週末にでもシャシダイに掛けてみます。メイン175と180、それぞれでセッティングを出して比べてみ ましょう。

でもシャシダイだと175の方がいいのは目に見えていますがね。点火時期ももっと進んじゃうでしょう。 何しろ無負荷ですから。でもお馬さん何頭出るかとても楽しみです。

パワーチェックの結果です。
一応の結果を出したこのエンジンですが納得が行くはずもなく"1928"仕様に進みます。その様子は「週末の楽しみ」でどうぞ。

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