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親メタルクリアランス測定

ブローした1951ver.2を分解した結果、ブロックとピストンが生きていることが判明、交換が必要なのはクランクとコンロッドと子メタルです。親メタルは微妙。

ver.2を組んだ時は親メタルのクリアランス測定の結果手持ちのメタルのうち最も厚い#5・#6が必要になりました。厚いメタルは貴重で、手持ちの在庫に#5は2組ありますが、#6はもうありません。ver.2に使った#6が生きていると嬉しいのですけど・・・・。


パッと見はギリギリ生きているかと思ったのですが。
メタルコンパウンドで磨いてみたら、細かなディポットが出来ています。メタルと焼結トロコイドの粉によるダメージですね。残念。


ダイアルゲージでエンドプレーを測定。0.17mmでした。基準値=0.080〜0.282mmですのでOKですが、手でクランクを前後させてみると0.17mmって結構な量なんですよね。
何か気持ち悪い〜。0.080mmまで狭くしたい・・・。
手持ちのスラストメタル厚を測定したところ差は最大で0.02mm。ほとんど調整できないですが、一番厚いのを使って0.13mmに設定しました。
携帯で撮った画像なので画質悪いですけど、軸受けは手を抜かずにキッチリ磨いてあります(^^)v


お約束のオイル溝の面取り加工。
スラストメタルってほとんど摺動痕が付かない=完全に流体潤滑となっているのでメタル面積よりもオイルの保持量が重要なのだろうなと思い、ヤスリでゴリゴリ削って大きめの面を取りました。
気合入れて磨いてみたらスラストメタルもちょっとは光るんですね。

続いてはクランクの曲がりチェック。
以前測定した結果は0.015mmの振れとかなり優秀(#1、#5を固定し#3で測定)。ver.2のクランクより5/1000mm少ないです。数少ないver.3のアドバンテージ(笑)。
ただし、「へ」の字で曲がってる分にはOKですけど「〜」の形で曲がってるとマズイので#2・#4でも測定し、#3の振れ方と#2・#4の振れ方が一致するかどうかを確認しました。
結果はOK、#2・#4はちょうど#3の半分の振れ幅でした(^^



さらに親メタルのクリアランスを測定します。
ジャーナルとピンの太さを示す刻印はver.2のクランクと全く同じですので、大体同じくらいの値に出来るはずです。ただ、刻印は3グレードしかないですし(同グレード内で最大0.006の差があります)、測定誤差も出ますので改めて測定して確認しておきます。

  実測値 クリアランス メタル選定 参考:ver.2
#1 4.2 0.030 [#5] 0.029@#6
#2 3.6 0.036 [#4] 0.043@#4
#3 3.4 0.039 [#4] 0.049@#4
#4 3.6 0.036 [#4] 0.041@#4
#5 4.2 0.030 [#5] 0.034@#5
そこそこ納得行く測定結果です。


ところで、今まで気にしていなかったのですが、プラスチゲージで測定する場合はクランクの曲がりがメタルクリアランス測定結果に影響を与えますね。


緑色がプラスチゲージ。
曲がっているとその分だけメインジャーナルが浮いてしまうので、実際よりクリアランスが狭く測定されてしまいます。

今回は#3が浮いた状態になるようにクランクを置いて測定しましたので、#3で0.015mm、#2・#4は0.015mmの半分、本当のクリアランスより少ない測定値になる訳ですね。

本当は36/1000mmよりやや少な目の値に設定したいところではありますけど、まあ、こんなものですか。
# 余談ですが、今回使用したプラスチゲージがいつものと違ったため、潰れ幅とクリアランスの関係が以前の計測と変わりました。最初気がつかなくて「???」ってなりました(^^;
同じ「緑」でもメーカーで違うんですね。





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